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イルカじゃなくてスタッフが主役!? 新屋島水族館の斬新すぎるイルカショーが話題

笹木 萌

笹木 萌

2019.07.20 08:00
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かわいいイルカたちの芸に歓声が飛び交う、水族館のイルカショー。ほとんどの場合、観客の視線はショーの主役といえるイルカに集まるだろう。しかし、高松市にある新屋島水族館の「イルカ劇ライブ」は一味違う。

水族館のスタッフが見せるユーモラスな演技が、観客に大人気なのだという。例えば、妙に芝居がかった謎の武士が飼育スタッフを成敗しようとしたり、戦隊モノの悪役がサーファーのようにイルカを乗りこなしたり......。

イルカにたどり着くまでがカオス(画像はぷてらぽごん@puraname321さんの動画より)
イルカにたどり着くまでがカオス(画像はぷてらぽごん@puraname321さんの動画より)

ショーの様子は、次のようなものだ。

イルカよりもスタッフの熱演に目が行ってしまうが、一体なぜこのような演出になったのか。Jタウンネットは2019年7月16日、新屋島水族館の広報担当者を取材した。

飼育スタッフが入念に練習

担当者によると、このような「イルカ劇ライブ」は10年ほど前から行われている。水族館の関連会社である「日プラ」(本社・香川県木田郡三木町)が外部の作家に依頼、台本を書いてもらっているという。

画像はプレスリリースより
画像はプレスリリースより

イルカ劇ライブは土日祝日限定イベントで、1日4回(11;00~、12:30~、14:00~、15:30~)行われる。

現在は「世直し侍」「恋する地球」「ドルフィンジャー1」「ドルフィンジャー2」の4本で回しており、日によっては同じものが複数行われることもある。劇ライブのスケジュールは公式サイトで確認できるが、イルカの体調や天候などによっては変更になることもあるそうだ。

年末年始やクリスマスバージョンなど、劇の内容は年に2回ほど変わるという。練習期間は短くて1か月~2か月ほどだといい、入念に練習を重ねているようだ。特に人気なのはやはり「世直し侍」だといい、「固定ファンもいます」とのことだ。

劇は主にイルカなど海獣類の飼育スタッフで行っており、その熱演ぶりが「キレッキレ」とネットで話題になった「世直し侍のお兄さん」はリーダーだという。

他の劇にも登場していて、その演技力で観客を圧倒している。面白さだけでなく、イルカと息の合ったパフォーマンスも魅力の一つだ。劇団にでも所属しているのかと思うほどだが、担当者に聞いてみると、

「演劇などはやっておらず、彼のセンスです」

とのことだ。

2014年11月、日プラは新屋島水族館の営業継続を断念し閉鎖を発表していた。しかし2016年1月、日プラは水族館をリニューアルして事業を継続すると方針転換。現在も営業を存続している。担当者は水族館の存続について、

「県民から継続への熱望がありました」

と話している。

スタッフと水族館の生物たちが一丸となって観客の心を掴んでいく、新屋島水族館の今後に期待だ。

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