タピオカさん、ついにお酒になってしまう アルコール度数は5%、甘くてニガい「大人の味」
とどまるところを知らない、空前のタピオカブーム。どこのタピオカ店に行っても、行列が続いている印象だ。
そんな中、ついにタピオカ入りのお酒が発売された。その名も「タピオカ いちごオレのお酒」と「タピオカ カフェオレのお酒」。製造しているのは高知県の菊水酒造で、ツイッターでひそかに注目を集めている。
JKには分からない大人のタピオカドリンクの味――。ビンのパッケージもなかなかきまっている。気になった筆者はさっそくドリンクを購入した。
ストローはついてない
ドン・キホーテで売っているとのツイッター情報をもとに、店に向かった筆者。無事に購入することができた。菊水酒造の担当者によれば、店舗は把握していないがカルディやドンキで販売しているとのこと。6月28日からはウエルシア薬局でも売っているそうだ。
まずはいちごオレの方から飲んでみる。フタを開けると甘い香りがふわっと漂う。濃いピンク色もいちごオレそのもの。しかし一口飲むと、甘いいちごオレの中に濃いめのアルコールを感じた。アルコール濃度は5~6度、甘さと辛さがちょうどよく、お酒としては十分美味しい。
しかしここで肝心なことに気づいた。タピオカが底に沈んで飲めないのだ。お酒だしビンだからストローは付けない、ということだろうか...。あいにく太めのストローなどは持ち合わせておらず、仕方なく別容器に移し替えて箸ですくいだすことに。
蒟蒻を使用したマンナンタピオカということもあってか、少々形がいびつだが、ドリンクの良いアクセントとなっている。編集部員のNにも試食してもらうと「酒の味がしない」と衝撃の一言。お酒の強い人からしたら、普通のいちごオレと大差ないのかもしれない。さらに「懐かしい味。タピオカは意外と歯ごたえないですね。もっとドバドバ入っていれば...」
そう、移し替える時に気づいたが、タピオカの量は少なめ。柔らかいが弾力は弱く、貴重なので大事に飲まなければならない。
続いてカフェオレ。ここで箸を使ってタピっていることに気づいたS編集長、誰かのタピオカドリンクに付いていたストローを奪い渡してくれた。誰かを犠牲にしなければ飲めないなんて...。申し訳なさと感謝の気持ち、若干の面倒くささを感じつつ、ビンにストローをつっこんでみたが、届かなかった。
いちごオレと同じくプラスチックのカップに入れ替え、ストローで飲む。
S編集長とストローをくれた人のおかげで、見た目は普通のタピオカドリンク。味はやはりお酒が強く感じられるが、カフェオレのほんのりとした苦みが相まってウイスキーのように美味しく飲める。タピオカは大きいので吸い込みきれず、底に溜まってしまったが、最後に一気に飲み干すことでゼリーのように味わうことができた。
結果としてお酒としては美味しかったが、タピオカは「おつまみのゼリー」といった感じだ。筆者のように箸やストローなど無駄なあがきはせず、ビンから直接グイグイ飲むのが楽だろう。
「タピオカ カフェオレのお酒」と「タピオカ いちごオレのお酒」は2019年3月に発売。商品開発担当者によれば、発売当初からこれまでにあまりないほどの売れ行きだという。「女性のお酒づくりプロジェクト」の一環で、トレンドに合わせたお酒を開発したといい、
「お酒の固定概念を崩し、窓口を増やしたいなと思いました」
と話している。
160ミリリットルで、価格は税抜286円。