島根は「ラーメン不毛の地」じゃない! 「ラーメン県」投票最下位に、現地民が猛反論
Jタウンネットが実施した「ラーメン県といえば、どこ?」というアンケート調査(総得票数5047票、2019年4月8日~5月28日)の結果については、既に発表した(参照:発表!日本全国「ラーメン県」ランキング 3位北海道、2位福岡、1位はまさかの...)。まだ読んでない方は、後でゆっくりお読みいただきたい。
この調査で最下位を競ったのが、福井県と島根県、共に得票数11票、得票率は0.2%だった。
そこでJタウンネット編集部は、両県に問い合わせてみた。「本当にラーメン不毛の地なんですか?」
すると、さっそく島根県から返事が返ってきた。「島根県にも美味しいラーメンはある」という熱い証言だ。じっくり聞いてみることにしよう。
あごだしスープ、一口飲んだだけで......
島根県のラーメンについて熱く語ってくれたのは、松江市内で飲食店を経営する福間進さんだ。
「島根県は出雲そばで知られるとおり、そば食い県民なのです。ラーメンはどちらかというと二の次、三の次で、ラーメン県と思われていないことには、残念ながら同意します。しかしここ10年ほどでしょうか、他県で修業を積んだ人たちが続々と故郷に帰ってきて、島根ラーメンの停滞を打破する店が、次々に生まれています」
その代表格が、松江市北堀町の「麪家 ひばり」だ。「和食・ラーメン屋修業を経た食堂の次男が、生家で開業したんですよ」と福間さん。「ここの特色はあごだし(トビウオのだし)で、スープを一口飲んだだけで魅了される独特の風味です」
福間さんが勧めるもう1軒は、出雲市斐川町の「かみあり製麺」だ。
「貝類を扱う問屋がその強みを生かした店です。しじみラーメンをはじめ、はまぐり、あさりなどの貝類がふんだんに使われたラーメンが評判です。自家製麺という特色もあります。ここも島根を代表するラーメン店と言えるでしょう」
海の幸を見事に生かした海鮮系ラーメン、それが島根のラーメンの特色と言って良いのだろうか。
いやいや、まだまだ他にもこんな店も、と福間さんの話は続く。
「マグロの頭、猪肉など地元食材を生かしたラーメンが特徴の、大翔(松江市)」、「東京での修行後、独立した、スープ切れ覚悟で行列ができる店、天空(松江市)」、「大阪で人気店を展開した後、島根に凱旋帰県した、鶏×魚チャーシューめんの、麺や拓(松江市)」など......。イキのいい店がどんどん誕生しているようだ。ラーメン県ランキング最下位争いをした島根県だが、実はなかなか熱い。
ところで、もう一つの最下位、福井県については、次の機会にご報告したい。