マジであんこの味がする... 驚愕の再現度「もみじ饅頭ラムネ」、本家と一緒に味わってみた
嘘だと言ってほしいほどリアル
この商品は福山市のメーカー「齋藤飲料工業」が販売しているもの。1897年創業の老舗だが、なぜ「もみじ饅頭風味」のラムネに行きついたのか。
しかし、炭酸飲料ともみじ饅頭が合うはずがない。再現したのはきっと色だけで、きっと中身は大丈夫。そう思っていた。
油断しているのも束の間だった。グラスにラムネを注ぐと妙な香りがしてくる。誰かがケーキでも食っているのかと思ったが、誰もいない。
何の香りなのか。筆者は現実であってほしくないと願うばかり、周囲に希望を探したがむなしかった。発生源はグラス、つまりもみじ饅頭風味サイダーの香りなのだ。
炭酸飲料らしからぬ甘くクリーミーなそれは不安になる一方だ。
怖気づいても仕方がない。今回も筆者が年下であることにかこつけてJタウンネット編集部のN記者とS編集長に飲んでもらった。
やはりこの独特な香りは相当不安を掻き立てているようだ。そして、飲んだ後も、
N記者「口の中に広がるまんじゅうの風味が不快」
と予想通りのコメントが返ってきた。しかし、この強烈さはS編集長曰く「かえって凄い」という。
「何も知らないやつが飲まされでも『もみじ饅頭のラムネ』ってわかる」
褒めているのかどうかわからない。
しかし、気になるコメント。筆者も飲んでみると、爽快感が特徴の炭酸水の中にまんじゅう独特の濃厚でスローに流れる甘みが混じっている。
あまりに新鮮すぎて饅頭の味がする炭酸水としか言いようがないのは悔しい。
ここであることに気づいた。齋藤飲料工業の公式サイトを見ると、このラムネについてこんな記述があった。
「もみじ饅頭食べながら このラムネ飲んでみたら より楽しめるかも♪」
冗談ではない。あの甘ったるさに本物のもみじ饅頭が加わったらどうなるか。試す気もないと思っていたその時だった。
S編集長「もみじ饅頭あるよ?」
入社以降これほど恨んだのは初めてだった。
仕方なく、本物のもみじ饅頭(にしき堂の「こし餡」)と交互に口に入れた。甘みのヘビー級が打ち合いをしているようで段々辛くなってくる。人間の体は不思議なもので、あれだけ饅頭感のあったラムネがリアルゴールドのような味に変わってくる気がする。本物と合わせるとまったく別の味になった錯覚(?)を感じただけだった。
あまりに突飛なラムネであるが、これも創業から1世紀が経つ老舗メーカーならではの技術だ。その技に酔いしれたい方はお土産にリクエストしてみるといいかも。