隣人宅に「工事がうるさい!」と怒鳴り込んだ奥さんに、お坊さんが伝えたい言葉【ご近所トラブル大賞2018】
世の中、ご近所トラブルだらけ。Jタウンネットの人気コーナー「実録!ご近所トラブル」でよく読まれた2018年の記事を「ご近所トラブル大賞」としてピックアップする。
これまで、3位、2位と紹介してきたが、この1年で最も読まれたのは、突然「内装工事がうるさい!」と怒鳴り込んできた奥さんに部屋の中を見せたというエピソードだ。
その投稿を東京の迷える子羊(?)たちの「夜の駆け込み寺」ともいえる、四谷「坊主バー」店主で浄土真宗本願寺派僧侶の藤岡善信さんに読んでもらったところ、意外な言葉が飛び出してきた。
「そんなバカな!」まさかの結末に驚き
【1位】「『内装工事がうるさい』怒鳴り込んできた奥さんに部屋の中を見せたら...そんなバカな!」(都道府県・年齢不明)
2018年にもっとも注目を集めた「ご近所トラブル」は9月21日に公開したこの記事。ご近所さんから「うるさい!」とクレームが来たけど、心当りはまったくない。クレームを入れてきた人も思わず、「そんなバカな!」と言ってしまったという珍事件だ。
投稿してくれたのは、5階建てのマンションの最上階に住むXさん(都道府県・年齢不明)。ある日、下の階に住んでいたある奥さんが「内装工事はいつまでかかるんですか!主人が休めないんですよね」と文句を言いに来た。
そこで「工事なんかやっていないですよ」と言って見せると、こんどは先方が「エエッ!そんなバカな」と......。調べてみると、なんと、1階で内装工事をしていたのだ。
僧侶からの言葉――「人間、腹を割って話せばそう悪い人はいない」
誤解されて大変でしたね。ご苦労様でした。ご近所トラブルの話は、今回に限らずよく聞きます。すぐイライラしちゃう人が多いんですかね。
子どもを自分の家の庭で遊ばせているだけで、怒鳴り込んでくる人もいると聞きますし、コミュニケーションがよくとれていないのかもしれませんね。本当に怖いことです。
以前は、ご近所というと、顔を合わせて話したことがある人ばかりだったように思えますが、このエピソードは、近所付き合いがなくなったことの象徴ともいえるトラブルではないかと感じました。
知らない人には勝手に悪いイメージがつきやすい。少しでも顔を合わせてコミュニケーションが取れていれば「あ、あの人か」と、一呼吸おけたり、ちょっとしたことなら意外と気にならなくなる、ということもあります。
あいさつを交わす程度だとしても印象は違ってくると思います。そのためには、積極的に自分から声をかけていきたい。私も日々心がけてはいます。
夜営業している「坊主バー」でも日頃からさまざまな出会いがありますが、「人間、腹を割って話せばそう悪い人はいない」と感じています。現代は、コミュニケーションの大切さが忘れられていると強く感じました。
(浄土真宗本願寺派僧侶、四谷「坊主バー」店主 藤岡善信 談)
坊主バー
https://vowz-bar.com/
住所:東京都新宿区荒木町6番地AGビル2階
電話:03-3353-1032
ツイッター 四谷 坊主バー(@yotsuya_vowzbar)
「いつでも開かれたお寺」をコンセプトにしたカジュアルでアットホームなバー。現役の僧侶の話に耳をかたむけ、人生を語り合うひとときを過ごしたいと、世界中から客が訪れる。1日2度ほどお経の時間がある。三番人気カクテルは「沙羅双樹」(800円)。豆腐の味噌漬け、雷こんにゃくなど精進料理も食べられる。