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田舎暮らしの概念が変わるかも?鳥取県湯梨浜町のカルチャー探訪録

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全国のやさしさ集まる【ほっこりタウン】できました

極寒の有明海で「一人ガタリンピック」挑戦! 寒さに負けて即挫折→凍える記者を救ったのは...

Jタウンネット編集部

Jタウンネット編集部

2018.12.21 18:00
提供元:佐賀県
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佐賀県と聞いて、読者の皆様は何を思うだろうか。恥ずかしながら、関東出身のN記者にとっては、まったく土地勘がない。

しかし、縁もゆかりもなかった佐賀であるが、2018年某日、ひょんなことから佐賀で開催されているとても魅力的なイベントのことを知ってしまった。

画像は第34回鹿島ガタリンピック公式サイトより
画像は第34回鹿島ガタリンピック公式サイトより

「鹿島ガタリンピック」。「ガタチャリ」や「人間むつごろう」など、とにかく干潟の上を泥だらけになりながら進み、そのタイムを競うというのだ。

なぜ人はわざわざ泥だらけになりながら、かくも必死になれるのか。「どうしてもやってみたい!」そんな思いに駆られた記者は、日々の仕事をこなしながらも干潟への思いが尽きない。

そして、12月のとある日。ついに仕事をほっぽり出してしまった記者は、1人佐賀へと向かった――。

ガタリンピックをやってみたい

初上陸した佐賀県。さっそく、今回の目的地であるガタリンピック会場へ向かう。佐賀空港から車で1時間ほど。鹿島市にある「道の駅鹿島」である。

道の駅鹿島
道の駅鹿島

ここの裏手にある干潟が、毎年ガタリンピックの会場になっている。裏に出るため店内を通り、店員に「ガタリンピックがしたいのですが...」と告げると、「恐れ入りますが、例年ガタリンピックは5月開催、干潟体験も4月中旬から10月までとなっております」とのこと。いや、そんなことは分かっている。記者の熱意を感じてもらいたかっただけだ。

折角ここまで来た。引き下がるわけにはいかない。

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というわけで、一人ガタリンピックを決行することにしたN記者、29歳、既婚。精神年齢はいまだ10代気分、豊かな生活に向けて日々泥の中をかけずり回るハングリー精神の持ち主だ。

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鹿島市の気温は14度。北関東の豪雪地帯で生まれ育った記者にとっては、常夏のような気候だ。さあ、出陣しよう。みるみる潮が引く有明海。これならどこまでも遠くへ行けそうだ。用意、スタート!

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しかし――、思いのほか海水が冷たい。ちょっと冷たすぎる。

我が身大事さなのか、身体が反射的に走り出してしまった。おかしい。デスクで日々妄想していた、あの楽しそうなガタリンピックはどこに。気持ちばかりがはやっていたが、やはり12月にガタリンピックをやってはいけない。100%体調を崩す。

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本当に寒い。そもそも誰も見ていないし、なぜ自分ははるばるこんなところにまで来て、短パン半袖で冷水に浸かっているのか。もう、このまま帰ろうかな――そう思いかけた記者の元に、

「そこの君!!」

そんな声が飛んできた。

振り返るとそこには...
振り返るとそこには...

赤い法被を着た...
赤い法被を着た...

謎のおじさんの姿が
謎のおじさんの姿が

謎のおじさん「一人でなにやってるの?」
記者「いや、1人でガタリンピックを...」
謎のおじさん「変わってるねえ...。寒くない?」
記者「めっちゃ寒いです」
謎のおじさん「いいところがあるからついておいで」

さらわれる子猫のように謎のおじさんの後に続く記者。てか、なんでこの人「いちごさん」と書かれた法被を着ているのだろうか。

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何の変哲もない乗用車の前に案内された。謎のおじさんは手に何か持ちながら佇んでいる。

レンタカーキャンペーンのチラシを持ってPR感満載の謎のおじさん
レンタカーキャンペーンのチラシを持ってPR感満載の謎のおじさん

謎のおじさん「佐賀県首都圏事務所のMです。君、寒そうだからこの辺りで体の芯から温まれるスポットを案内してあげるよ」
記者「はあ、ありがとうございます...」

と、かなり強引なMさんに連れられて、記者は道の駅鹿島を後にした。

寒さに凍える記者にMさんが法被を貸してくれた
寒さに凍える記者にMさんが法被を貸してくれた

絶景温泉に熱々のカキを堪能

太良獄温泉ホテル蟹御殿
太良獄温泉ホテル蟹御殿

到着したのは「太良獄温泉ホテル蟹御殿」。ここでは、有明海を一望しながら露天風呂に入ることができるという。冷え切った体を温めるにはぴったりだ。

案内されたのは、最上階7階の展望露天風呂。普段は宿泊者限定の温泉だが、今回は特別に入浴させてもらった。

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あたたかいお湯に身を沈めると、すぐ体はポカポカに。ちょっと前まで寒さに凍えていたため、生きて帰って来られてよかった、そんな謎の安心感に包まれた。言い方は少し悪いが、まさに天国と地獄だ。

やはりこんな感じで仁王立ちしてみたくなる
やはりこんな感じで仁王立ちしてみたくなる

しかし、冷静になってみると、なんだろうかこの開放感は。思わず、「ガタリンピック、絶対リベンジするぞー!!」などと叫び声を上げたくなってしまいそうになった。

抜群の眺望のなか、すっかり温まった。安心してお腹が減ってきたところ、Mさんはすかさず「近くにいいところがある」。

大成丸海産
大成丸海産

太良町にある「大成丸海産」。ここでは獲れたての魚介類を、その場で堪能できる。とくに有明海産のカキの炭火焼は絶品だそうだ。

有明海産カキがずっしり
有明海産カキがずっしり

自分たちで炭火焼するスタイル
自分たちで炭火焼するスタイル

人生で初めての体験となるカキの炭火焼。店主に手取り足取りレクチャーしてもらいながら、絶品カキを堪能した。有明海産のカキは大粒で塩気が強すぎることもなく、しょうゆなど付けずそのままでも十分な味わい。

人生で食べたカキの中で一番美味いかも...
人生で食べたカキの中で一番美味いかも...

店主いわく、ここ最近は海外のお客さんも多く訪れるようになってきたという。年末年始にかけて、地方発送で大忙しだそうだ。

 店主から直々にレクチャーを受ける
店主から直々にレクチャーを受ける

注文したカキ1かごで満足していところ、店主から「もっと食べる?」と嬉しいサービスが。なんと、別の種類のカキもタダでご馳走してくれたのだ。なにこの優しさ。人生で食べたカキで、間違いなく一番ウマいと言わねばならない。

インスタ映えスポットに三大稲荷も!

カキを食べていい気分になっていたところ、またもMさんは「いいところがある」。多くを語らず佐賀の魅力を知ってもらいたい魂胆なのか。いいだろう、ついて行こう。

まず向かったのは、インスタ映えしそうな真っ赤な鳥居が並ぶ「大魚神社・海中鳥居」。運よく潮が引いていたので、鳥居の側に近づくことができた。Mさんいわく、満潮時の海中に点々と浮かぶ鳥居も絶景だという。

大魚神社・海中鳥居
大魚神社・海中鳥居

ちなみに、満潮時はこうなるらしい...(画像提供:太良町観光協会)
ちなみに、満潮時はこうなるらしい...(画像提供:太良町観光協会)

続いて訪れたのは、「日本三大稲荷」の1つという祐徳稲荷神社。インパクトのある壮大な見た目から、外国人観光客にも人気だとか。せっかくなので、おみくじでも引いて運気でも占おう。

祐徳稲荷神社
祐徳稲荷神社

もちろん、占うのはリベンジを誓ったガタリンピックについて。ご利益ある神社で、「下見」までしたイベントで、自分が活躍できるかどうかを祈ったのだが――

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運勢は中吉。重要なことは調和だそう。あまり目立とうと躍起にならず、純粋にガタリンピックというイベントを心から楽しむのがいいのかもしれない。

「美味しんぼ」も紹介の絶品湯豆腐

さて、運気も上々でほっとしてきたところ、あたりは夕暮れ。絶品のカキを味わったとはいえ、ほどよい空腹を感じるようになってきた。温泉に入った後、あちこち歩き回ったためか、ちょっと湯冷め気味。あったかくて美味いものが食べたい。

宗庵よこ長
宗庵よこ長

腹ごしらえしようと向かったのは、嬉野温泉近くの「宗庵よこ長」だ。温泉湯豆腐発祥のお店で、ここの湯豆腐はグルメ漫画「美味しんぼ」でも取り上げられたことがある名店だそうだ。

特選湯どうふ定食(税込1080円)を注文※料金改定のため19年1月より税込1110円
特選湯どうふ定食(税込1080円)を注文※料金改定のため19年1月より税込1110円

これは美味い。正直、湯豆腐と聞くと、子供舌の筆者には大して味がしない食べ物というイメージを抱いていた(これじゃあ、海原雄山に怒られてしまいそうだが...)。

だがここの湯豆腐、そのまま食べてもほんのりとした豆腐の甘さが。優しくあったかい味にやみつきになり、レンゲを使う手が止まらず。汗だくになりながら完食した。

美味い...
美味い...

もう体もぽかぽかだ。日もとうに暮れ、お腹も膨れた。となると、酒が飲みたくてしょうがなくなってきた。そんな記者に、実はずっと同行していたMさんが、とっておきの場所を紹介してくれた。

旅館吉田屋 足湯BARクロニクルテラス
旅館吉田屋 足湯BARクロニクルテラス

イルミネーションの光でムード満点に彩られているのは嬉野温泉「旅館吉田屋 足湯BAR クロニクルテラス」。足湯を楽しみながらお酒楽しむことができるという極楽みたいなスポットだ。

実は、訪問した当日は施設メンテナンスのため、本来休業しているところ、記者たちのために特別に開業。なんと、足湯の準備までしてくれたのだ。ありがたい限りだ。

せっかく佐賀に来ているので、佐賀の地酒「鍋島」を注文し、Mさんと乾杯。クイッと飲み干すと、体が芯から温まった気がした。

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温泉は気持ちいいし、ご飯も美味しいし、優しい人ばかり。

肝心の1人ガタリンピックは心も体も冷え切る結果と終わったが、佐賀の名所やご当地グルメ、地元の人々とのあったか~い交流を重ねるうち、気付けば記者の心の中は満足感に包まれていた。まさしく、「佐賀さいこう!」である。

来年5月のガタリンピック、より楽しみになったな――。そんな思いを抱きながら、心地よく日本酒を傾ける記者に、Mさんが一言。「明日も朝から色々と回るから、よろしくね!」。

ということで、佐賀の魅力をさらに大満喫した二日目の様子は、番外編「山盛りちゃんぽん、焼き物ハントに大興奮 まだまだあるぞ!佐賀の『最強』観光地」の記事でお伝えしたい。

<企画編集:Jタウンネット>

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