名駅「ナナちゃん」、まさかのメルヘンチェンジ アイマスP大興奮のコラボ、なぜ実現?
名古屋名物の一つに、名古屋駅近くの名鉄百貨店本店【メンズ館】1階エントランス前に立つ巨大なマネキン「ナナちゃん人形」がある。ナナちゃんは身長6メートル10センチで、1973年に設置されて今年で45歳、名鉄百貨店の広報部員として、デパートのランドマークとして活躍中だ。
そのナナちゃんに異変があったのは2018年11月27日。にわかに「ナナちゃん」がツイッターでトレンド入りし、着替えの様子がアップされている。
ナナちゃん人形がウサミンになってた!! pic.twitter.com/qnKQoKfOXO
— まかろに♪@ガンスト永遠の初心者 (@makaroni375) 2018年11月27日
メルヘンチェンジしたナナちゃん人形を見に、名古屋においでよ。 pic.twitter.com/2eBOTxbvPZ
— おいでよ名古屋 (@oinagoya) 2018年11月27日
45年間にさまざまな格好をしてきたナナちゃんだが、ここまで話題になるのは異例。これは一体何が?
アイドルと「ナナ」づくしのコラボ
ナナちゃんは2018年11月28日から12月4日17時頃までの期間限定で、ゲーム「アイドルマスターシンデレラガールズ」のキャラクター「安部菜々」の装いをまとっている。ウサミミのアクセサリーと、自称「ウサミン星人」「永遠の17歳」というプロフィールがキャッチーでチャーミングなアイドルである。
「アイドルマスターシンデレラガールズ」は、バンダイナムコエンターテインメント(以下バンナム)が統括するアイドルゲームで、ちょうどこの12月1日と2日にナゴヤドームでの大規模ライブを開催するうえ、11月28日に7周年を迎えたばかり。
ゲームは7周年、「安部菜々」とは名前が同じナナちゃんということで、「ナナ」づくしのコラボ企画をバンナム側から持ち掛け、実現したとのことだ。
設営から盛り上がり、ライブ本番でも......
企画そのものは11月28日からのはずが、前述の通り前日夜の設営から早くもライブを心待ちにしている「プロデューサー(アイドルマスターのプレイヤーの通称)」が現地に居合わせ、設営の様子が共有されて反響が広がったというわけだ。
これにはバンナムの担当者も、
「うわさを聞き付けた方がいらっしゃってさらにSNSにアップされる、というようなことも見られ、ナゴヤドーム公演開催前に盛り上がっていただける話題としていただけたことはありがたい限りです」
とJタウンネットの取材に感謝の気持ちを伝えてくれた。
12月1日から2日のライブ当日には全国各地から名古屋につめかけたプロデューサーが名鉄百貨店に集まり、現地は早朝から人だかりでにぎわいを見せていた。通りすがりの人もスマホを向けるなどしており、さながら安部菜々がトップアイドルとしてスーパーモデルさながらに視線を集めているかのよう。
さらに12月1日のライブ公演中には、幕間に安部菜々役の声優、三宅麻理恵さんが両手両足を広げてナナちゃんのポーズになりきる一幕もあって、このコラボ企画を知る客席は大きな笑いに包まれていた。
名古屋で人気者のナナちゃんがゲーム内のキャラクターの衣装を実際に着てくれて、ライブと名古屋の街を盛り上げてくれたことにプロデューサー達の感慨もひとしおで、コラボ開始からライブの千秋楽までナナちゃんとライブへの感激の気持ちがSNSにはあふれていた。ナナちゃんが安部菜々の衣装をまとうのは12月4日17時までのわずか1週間だが、ファンの思い出に残る企画になっているようだ。
こんな風に愛されているナナちゃんだが、2022年から始まる予定の名鉄名古屋駅や百貨店周辺の再開発計画の中で、実は存続するかどうかが決まっていない。水着を着たり制服に着替えたり、はたまた今回のようにアイドルに変身したりと、45歳という年齢を感じさせない大活躍ぶりのナナちゃんだが、果たして「退職」してしまうのか、再開発の行方が気になるところだ。
(Jタウンネット編集部・大宮 高史)