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「当たりまーす!1万円の食事券」 広島県人の心揺さぶる「TSS味なプレゼント」の秘密に迫る

Jタウンネット編集部

Jタウンネット編集部

2018.06.03 11:00
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「是非っ! 一度っ! お越しくださいっ!」の田中支配人についても調べてみた

今回記事を書くにあたり、まずは現在の放送状況を確認しようと実家の両親に電話をしたところ、「やっているよう気もするし、見ないような気もする」と早くも曖昧な答えが返ってきた。

地元の人間ですらこの状況なうえに、「是非一度お越しくださいっ、て言ってたよね」と、田中支配人のフレーズが飛び出す。あまりに記憶が古すぎる。不安になりながらツイッターなどを検索してみると、2018年5月時点でも「まだやってる」という情報を見かけ、安心した。

念のため、地元の知人にも確認したが「やっとる」とのこと。記者が物心つきかけていたころから「やっとった」気がするが、そもそもいつからやっていたのだろうか。JタウンネットがTSSに取材をしたところ、担当者は「昭和50年代(1970年代)から始まった企画だが、正確な開始時期は記録が残っていない」と答えてくれた。

TSSの開局が1975年なので、少なくともそれ以降であろう。記者の視聴記憶があるのは1980年代初頭なので辻褄は合う。むさしと酔心が強烈に印象に残っているが、登場するお店はどのような基準で選ばれていたか確認したところ、

「『味なプレゼント』はCM枠の企画ですので、営業ベースでお声掛けをし、参加していただけるお店にご登場いただいています。今は昔に比べて登場いただくお店も多様になりました」

とのこと。確かに、知人も「最近はお洒落なお店とかも出とった」と話していた。

気になる1万円の食事券だが、1度しか応募したことがなく、当たった実績がない記者は実物を見たことがない。共通お食事券的なものが当たるのかと思っていたが、その放送内で登場したお店でのみ使える専用食事券とのこと。考えてみれば、それは当たり前か。

では最大の謎、なぜ妙にむさしと酔心が印象に残っているのかだ。どれだけ記憶を掘り返しても、この2店のことばかりが思い出される。ネット上でしばしばネタとして登場するので、記憶が上書きされている可能性も否定はできないが......。

よほど繰り返し放送していたのか、あるいは子供向けのゴールデンタイム(週末の夕方など)に集中的に流れていたのだろうか。

「今も昔も放送時間は完全にランダム枠で、決まった時間には流れていません。放送本数に関しても、特定のお店のみ多いということはなく、むさしや酔心だけだったこともありません。印象に残っている理由としては、恐らく単純に放送期間が長かったため、さまざまな場面で繰り返しご覧になったのではないでしょうか。特にむさしは『味なプレゼント』開始直後から長く参加していただいていましたので」

また、担当者の個人的な推測として、「インパクトのある声で、短いフレーズをはっきりと述べていたのも、覚えやすかったのでは」と話してくれた。

そういえば、「むさし! 土橋店! いろりや!」と力のこもった店名紹介、「♪一言ど・う・ぞ」のフリに「是非っ! 一度っ! お越しくださいっ!!」とリズム感のある答え、自慢の料理は「串揚げ天麩羅をっ、どうぞ!!」とこれまたリズムの余白をうまく埋めるフレーズで、妙に覚えやすい。というか、今でも全部言える。

番組の基本フォーマットは現在も変わっておらず、使用される音楽も昔のまま。「画角が16:9になったくらいで、これまで大きなリニューアルはしたことがない」という。変化がないことも、記憶に残っていた一因かもしれない。

残念ながら現在むさしは「味なプレゼント」に参加しておらず、見ることはできないようだ。

串揚天麩羅も健在です(画像はむさしのサイトより)
串揚天麩羅も健在です(画像はむさしのサイトより)

なんだか無性に田中支配人のことが気になってしまい、むさしに問い合わせてみたが、10数年前に退社されてしまったとのこと。当時の詳細を知る人もおらず、田中支配人が出演した経緯やフレーズについてのことはわからないという。

ちょっと残念だが、郷愁を呼び起こされた方は、是非っ、土橋店で、串揚げ天麩羅をっ、どうぞ!!

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