計算能力以上に「カープ愛」が求められる 背番号で学ぶ「℃℃℃ドリル」をやってみた
改めて説明するまでもないが、広島出身の記者はカープファンだ。リーグ連覇を果たしたときには、喜び過ぎて確実に寿命が縮んでいる。今年もリーグ制覇、さらには日本一を手にしてほしいと祈りながら、カープチューハイを飲む日々だ。これはなぜか近所のスーパーにカープチューハイが並んでいたため、買い占めた。
記者が購入しているカープグッズは、カープチューハイに限らない。応援しているチームのグッズは、何かと揃えたくなるのがファン心理だ。毎年Tシャツやキャップを買っては、家人に呆れられている。カープキャップをかぶったラバーダック(風呂などで遊べるアヒル型のおもちゃ)を大量購入した際は、激怒された。
そんなカープグッズと見るやすぐに手を出す記者が今回購入したのが、「カープ計算℃℃℃(ドドドォー!!!)ドリル」(税抜価格1000円)だ。
背番号と背番号と足して背番号を求める
「カープ計算℃℃℃(ドドドォー!!!)ドリル」はその名の通り、計算ドリルだ。「℃℃℃(ドドドォー!!!)」というのは2018年度のカープのキャッチフレーズで、グッズはもとよりカープに関連したさまざまな場面で目にする。
表紙には「カープ愛と計算力が劇的にアップする!!」とのキャッチコピーが躍り、これはカープファンとしては買うしかない。今回は購入時に家人にもきちんと説明しているが、計算をする用、保存用、観賞用に3冊購入したことは伏せてある。この記事を目にしないことを祈るばかりだ。
その内容だが、単にカープ坊やが描かれたドリルというわけではない。足し算・引き算レベルの問題だが、その数字がカープ仕様、現役選手の背番号となっている。
9イニング(9問)で「1ゲーム」となっており、例えば、比較的簡単な「難易度1」の問題の場合、式の一方の数字のみが背番号となっている。つまり「野村祐輔+2」といった具合だ。野村祐輔選手は19番なので、この例の回答は21となる。
正直なところ選手の背番号がうろ覚えな記者でも、この難易度であれば余裕で解ける。ちなみに巨人ファンの若手記者に解かせたところ、「わかるわけないじゃないですか」と一蹴された。当然だろう。
ちなみに背番号までは記憶にないなあ、という方はドリルの冒頭についている「選手名鑑」から確認することもできる。計算力を鍛えつつ、選手の背番号も把握できて、一石二鳥(?)だ。
難しくなるのは「難易度3」からで、式の中身はすべて背番号になり、かつ回答も選手名となる。つまり「天谷宗一郎(背番号49)-小窪哲也(背番号4)」の計算上の答えは45だが、ドリル的には背番号45の桒原樹選手だ。
これが「難易度4」になると式の数字は3つの背番号で構成されるようになり、記者でもほとんどわからなくなってくる。言い訳をすると、大野豊さんや前田智徳さん、現監督の緒方孝市さん、佐々岡真司さんなどの背番号はしっかり覚えている。自分にとってヒーローだった世代に、今の情報が上書きされていないのだ。
ともかく、「難易度3」以降もすべて正解できた人は相当な猛者だろう。当たり前だが、巻末にはちゃんと解答があるので、答えがわからないという事態にはならない。
「カープ計算℃℃℃(ドドドォー!!!)ドリル」は広島の地元企業・ザメディアジョンプレスが発行しているグッズだが、他球団の例を見てみると、千葉ロッテマリーンズは球団公式の「マリーンズ算数ドリル」を制作している。2017年まで千葉市内の全小学校に配布していたようだ。
こちらは選手の背番号計算問題ではなく、一般的な算数ドリル的な内容で、設問の中に球団マスコットのマーくんやリーンちゃんが登場するといった作りになっていた。これはこれで、選手に詳しいわけではないが球団のファン、といった子どもにも受けそうな楽しい内容になっている。
「カープ計算℃℃℃(ドドドォー!!!)ドリル」もぜひ小学生に配布して、カープ愛と計算力向上に貢献してほしいところだ。