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行田市が作った本格「スマホRPG」 もちろん課金なし、強力アイテムは市内でGET

Jタウンネット編集部

Jタウンネット編集部

2018.02.23 17:00
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無料でできるスマホゲームというと、実際には課金要素が組み込まれており無料ではないことが少なくない。だが、2018年2月23日にリリースされたRPG「言な絶えそね(ことなたえそね)」(iOS、Android対応)はガチャもオンライン対戦もソーシャル機能もない、完全に無料のスマホゲームだ。

これが自治体のアプリなのかっ......!

これが自治体のアプリなのかっ......!

開発したのは誰もが知るあの企業――ではなく、埼玉県行田市(ぎょうだし)。なんと日本初の自治体が開発した本格スマホRPGだという。ゲームのサブタイトルも「行田創生RPG」となっている。

自治体のPRのためにスマホアプリを作る例はよくあるが、本格的なゲームを作るというのは驚きだ。「ブレスオブファイア2」で泣いたことがある記者は、行田市に詳しく話を聞くことにした。

ゲームとしても楽しめることにこだわった

RPGのタイトルとしては見慣れないフレーズの「言な絶えそね」だが、行田市のサイトに掲載された情報によると、万葉集に登場する行田に関係する歌の一節とのこと。「大切なあの人からの便りが絶えないように」との意味があり、

「歴史ある行田のまちと、このゲームを通じてつながった方々との関係が今後も絶えることのないよう願いを込めて命名しました」

と紹介されている。

和風な王道RPGを感じさせる(画像は「言な絶えそね」公式サイトより)

和風な王道RPGを感じさせる(画像は「言な絶えそね」公式サイトより)

タイトルの通り和風な世界観で、公式サイト上のゲーム紹介でも

「忍城の城下町で暮らす鍛冶師の少年・銀古は忙しくも平和な毎日を過ごしていたがある日、友人の佐杏と共に出かけた先で異形の妖魔に襲われた。その後、記憶を失った少女・レンや忍城主成田家の娘・甲斐姫との出会いを通じ銀古の前には悲しい運命が広がっていく」

と王道的な展開を感じさせる。これはなかなか期待できそう。なのだが、なぜRPGを選んだのだろうか。例えばGPS機能を活用した「ポケモンGO」のようなゲームであれば、街歩きなどにも直結しそうだし、行田市に人を呼び込むこともできるのでは。

「フィールドマップやさまざまなアイテム、テキストで説明できるといったRPGの要素に、行田市の地域資源を盛り込みやすいというのが、RPGという形式を選んだ理由です」

Jタウンネットの取材にこう話してくれたのは、行田市総合政策部企画政策課の担当者だ。

「(RPGという)ゲームのシステムが完成しているので、プラスアルファの要素が入れやすいという理由もあります。例えばGPS機能を活用した仕組みも取り入れており、忍城(おしじょう)や埼玉古墳群といった市内の観光スポット・史跡17カ所を訪れることで強力なアイテムなどを入手できます」

行田らしさを感じさせる要素は随所に盛り込まれており、フィールドマップは行田市のマップと完全に一致。フィールド上の街や村の地名も実際の行田市と同じものになっており、ゲームの中で行田市を旅する形だ。

市内の飲食店等で実際に利用できるクーポンもゲーム内で配布され、登場するキャラクターが17ヶ所のスポットを案内してくれる「街めぐりコース」といったモードもあり、RPGをプレイする行為と市を訪れてもらう仕組みが、うまく組み合わされている。

記者も実際に遊んでみたが、フィールドマップを移動し町を訪れ、町の人に話を聞いてという定番のつくり。戦闘はフィールドマップ移動中に発生し、コマンド形式で行動を選択するという、これまた王道の仕様となっている。

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ゲームシステムはRPGの定番仕様となっている(画像はゲーム画面のキャプチャ)

ゲームシステムはRPGの定番仕様となっている(画像はゲーム画面のキャプチャ)

「ゲームとして楽しめることにこだわっており、想定プレイ時間は45時間ほどです。通勤通学の合間に1日1時間程度遊んでいただいたとして、約1か月でクリアできるのではないでしょうか。さらにエンディングは3ルートに分岐するため、最低でも3周はやりこんでいただけます」

新作ゲームに飢えている方やちょうど行田に興味が湧いていたという方、是非ダウンロードしてみてはどうだろうか。

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