名古屋の美魔女「ナナちゃん人形」 奇跡の44歳、美貌の秘訣を聞いてみた
名古屋市内の名鉄百貨店本店にある巨大なマネキン「ナナちゃん人形」が、設置から44年間も地元の人たちに愛され続けている。
未だに輝きを失わない理由について、Jタウンネットは名鉄百貨店に話を聞いた。
サンタの衣装から振り袖姿へと、華麗に大変身
ナナちゃんは、2017年12月25日までは、赤いサンタの衣装に身を包み、そばのイルミネーションツリーとともにクリスマスムードを盛り上げていた。
ところが、26日になると、金の花柄をあしらった赤い振り袖姿に大変身して店内のムードを一変させてしまった。左手には羽子板も持っており、すっかり正月気分だ。
そんな変身ぶりは、「ナナ変芸(へんげ)初売りナナちゃん」と名付けられている。顔に筆で「○」や「×」が描かれており、羽根突きに失敗した風情だ。ナナちゃんは、18年1月2日からの初売りをPRし、9日まで振り袖姿が見られる。
ナナちゃんは、1973年に若者をターゲットにした「セブン館」の1周年を記念して、シンボルとして設置された。店員が東京のマネキン展示会で見つけ出したもので、一般公募でセブンをもじった名前に決まったという。
ナナちゃんの身長は6.1メートル。FRP硬質塩ビ樹脂製で、600キロある体は天井からの芯棒でも支えられている。セブン館は2011年に閉館したものの、ナナちゃんは百貨店の広報部員として現役を続け、名古屋駅周辺の待ち合わせ場所として広く知られている。
ファッションは移り変わりが激しいが、マネキン人形のナナちゃんは、なぜ44年間も設置され続けているのだろうか。
名鉄百貨店の広報宣伝担当者は12月26日、Jタウンネットの取材にこう説明した。
「ナナちゃんの衣装を時代に合わせている」
「ナナちゃんの衣装を時代に合わせているんですよ。塗装を塗り直し、補強もしており、まだ大丈夫だと思っています。地元の人からも、『ずっといてほしい』との声をいただいています」
ナナちゃんは、2017年の1年間だけでもすでに40回も着替えをしている。名鉄百貨店のホームページ上に、ナナちゃんのコレクションが写真で紹介されており、それを見ると、「名古屋ウィメンズマラソン 2017ランナーナナちゃん」「パリジェンヌなナナちゃん」「薬剤師ナナちゃん」など多彩だ。中には、男装したナナちゃんの姿もあった。
衣装は、デザイン会社に頼んでいるが、大きいだけに制作は大変だという。16年夏は、ナナちゃんが炭酸ガスの鼻息を出す仕掛けにしたことがあり、そのときは大きな話題になって、写真撮影のためなどに数百人が集まったそうだ。
普段は、ナナちゃんの前に立って同じポーズをする人が一番多いという。ナナちゃんの股下は通れるようになっており、カップルが噂を信じて試す姿も見られる。ただ、振り袖姿の期間は、周囲に柵をしてあり、通れないようになっている。