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「長崎オランダ村」16年ぶりに名称復活 ハウステンボスとはどう違うの?

野口 博之

野口 博之

2017.12.02 17:00
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かつて人気を集めた「長崎オランダ村」の名称が、16年ぶりに復活することになった。

長崎県西海市内の跡地の一部で営業している「ポートホールン長崎」が改名して誕生する。ただ、長崎県佐世保市内の「ハウステンボス」とどう住み分けをするのかかが課題になりそうだ。

知名度の高い名称で、県外などから集客目指す

旧「長崎オランダ村」は、1983年にオープンし、長崎ゆかりのオランダの街並みを再現した風景が人気となった。年に約200万人が訪れたときもあったが、92年に、オランダ村を元にしたさらに規模の大きな「ハウステンボス」が開業すると、次第に客足が遠のくようになった。

2001年に閉園し、食のテーマパークを経て、2016年4月からポートホールン長崎に変わっていた。この施設は、オランダの港町「ホールン」を再現したインスタ映えする風景が売りで、初年度の来場目標を35万人とした。しかし、実際の来場は23万人に留まり、運営会社のホーランドビレッジが17年11月27日、記者会見して、長崎オランダ村への改名を発表した。

名称が復活した現「長崎オランダ村」(写真は、長崎オランダ村提供)
名称が復活した現「長崎オランダ村」(写真は、長崎オランダ村提供)

理由としては、知名度の高い「長崎オランダ村」の方が県外などの観光客を呼び込みやすいことなどを挙げている。

運営会社もこの名前に改称する。商標権は、ハウステンボスから無償で借り受けたという。

新しい長崎オランダ村では、これまで通り入場無料としたうえで、12月16日から様々なイベントを行う。1コインで映画を楽しめるミニシアターや、若手ミュージシャンによるクリスマスコンサート、参加型のイルミネーションなどを企画しているという。18年度は、30万人の入場を目標にしている。

「市民と街づくりをするテーマパークにする」

一方、改名を伝えるニュースのコメント欄などでは、「オランダ村がハウステンボスになったのかと思ってた」などと、その違いがよく分からないという声が多い。旧オランダ村とハウステンボスが船で行き来できたことから、「ハウステンボスと連携してないのかな」といった声も出ていた。

長崎オランダ村の広報担当者は12月1日、Jタウンネットの取材に対し、改名について、「『待ってました』『応援します』とけっこう評判がいいですね」と手ごたえを語った。 ハウステンボスとの違いについては、こう説明する。

「オランダ村は、市民と街づくりをしていくテーマパークで、イベントも参加型にしていきます。元映画プロデューサーなど様々なスペシャリストにも応援してもらっており、その中でクリエイティブな力を高めようと考えています。地域のために貢献するというところに、スタンスの違いがあります」

ただ、共通点もあると言う。

「『エコの国』オランダのように、環境との調和を目指しているところです。オランダ村では、漁協と一緒に海をきれいにする取り組みも進めていきます。いずれは、1つのテーマで手をつなぎ、船で行き来することなどもあるでしょうね」
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