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死亡手続き「たらい回し」にしません! ワンストップで済む別府市の「おくやみコーナー」が大好評

野口 博之

野口 博之

2017.09.18 20:00
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遺族の死亡手続きの負担を減らそうと、大分県別府市が県内で初めて1年ほど前に始めたワンストップサービスが好評だ。

父親や母親が亡くなったときなど、役所の手続きが多くて1日で回り切れず、イライラした経験のある人は多いかもしれない。別府市が設置している「おくやみコーナー」は、そんなイライラを解消するのに役立つサービスだ。

以前は「2日がかり」で課を回る人もいたが...

おくやみコーナーの受付(以下、別府市提供)

おくやみコーナーの受付(以下、別府市提供)

市の配布資料では、市税・県民税の相続、固定資産税の変更など、死亡時の行政手続きは22項目にも上っている。コーナーを担当する市総務課によると、平均で市役所内の5、6課を回り、15枚ぐらいの書類を作らなければならず、遺族らの負担になっていた。多いときは、計8課で20枚ぐらい必要なときもあり、2日がかりで回る人もいたという。いわゆる「たらい回し」にされた状態だったわけだ。

ところが、おくやみコーナーが2016年5月に設置されると、所要時間が3分の2から半分ぐらいまでに減った。

総務課担当者は17年9月15日、Jタウンネットの取材に対し、こう説明した。

「それまでは、お亡くなりになった家族が関係する課が分からず、遺族の方は、手探りで回っておられました。おくやみコーナーは、それをフォローするのが目的です。それぞれの課で、同じことを何度も言ったり、通帳などを何度も出したりしなくてもいいので、『助かります』との声もたくさん聞いています。『前と違って便利になったね』と言われる方もおられました」

このサービスでは、コーナーの受付で、担当職員がパソコンに亡くなった人の情報を入力し、関係する課に送信する。各課では、その情報を元に、事前に申請書を作成することになる。受付でかかる時間は、30分ほどだ。

「これすごいたすかる」「素晴らしい」

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ワンストップサービスでは、関係する課が申請書をコーナー受付まで持って来る。希望者にはそうしているというが、急ぎたいときは、各課で申請書ができた段階で回った方が早いとしている。

大分県外の人については、郵便でも受け付けており、こちらも一括で手続きしている。現在は、エクセル入力など手作業の部分も多いといい、今後は、亡くなった人の名前を入力しただけでデータが取り出せるシステムの導入も検討したい考えだ。システムが入れば、転入・転出手続きなどについてもワンストップサービスができるようになるという。

おくやみコーナーについては、ツイッター上で、9月13日になって再び取り上げられ、反響を呼んでいる。

ちなみに、別府市の総務課によると、死亡手続きでワンストップサービスをやっている自治体は、全国でもいくつかに限られるそうだ。

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