実物触れる「うんこ展」 山口・徳山動物園の「型破り」企画
山口県周南市立徳山動物園で、またまた型破りな企画展が開かれると話題になっている。今度は、動物の「うんこ」に触れるというのだ。
「きて!みて!さわって!?うんこ展」。徳山動物園のポスターを見ると、こんなタイトルが目に飛び込んでくる。
「ゾウのうんこ」汚くて臭くないのか
徳山動物園では、夏休みの期間に毎年、ユニークな企画展をしている。
2013、14年と、見た目がグロテスクな動物を集めた「ぞくぞく!ふしぎ動物キモだめし」を開いた。15年には、なんとポスターにあの虫の写真まで大きく登場した「夏だ!!ゴキだ!!ごきぶり展」がツイッター上などで話題を呼んだ。
そして、今度は、「うんこ漢字ドリル」がベストセラーになった17年にピッタリの企画展がお目見えした。
この「うんこ展」は、飼育員にとっても健康状態を知るのに必要な動物の排せつ物にスポットを当て、その特徴などを知ってもらうのが狙いだ。17年7月22日から始まり、8月31日までの期間に様々な催しを用意している。
中でも、実際に触ることができる「ゾウのうんこ」の展示がツイッター上などで関心を集めている。「うんこ」を触れば、手に着いたりして、「汚い」「臭い」といったクレームが出ないのだろうか。
徳山動物園の広報担当者は21日、Jタウンネットの取材に対し、次のように説明した。
「乾燥・消毒してニスを塗っており、無臭」
「ゾウのふんを乾燥させ、消毒をしたうえで表面にニスを塗っています。本当は臭いのですが、ふんは固めていますので、無臭ですね。ただ、念のために、触った後は手を洗うように、注意を呼びかけています」
ふんは、直径が20センチあり、重さもなんと1キロに達する。
「実際に触ってみると、繊維がすごく多いのに気づくと思います。草などのその部分が消化されずに残っており、ふんを分解する生物の栄養にもなっているんですよ」
今回の「うんこ展」では、その臭いをかぐことができる動物の排せつ物も展示する。レッサーパンダのふんで、なんと「竹を蒸したような爽やかな香り」がするというのだ。「臭いという方もおられ、個人差があります。われわれ飼育員にとっては、そんな香りなんですけどね」と広報担当者。
レッサーパンダが笹の葉を食べた後に消化されない部分がふんの中に残っており、その香りなのだそうだ。
ゾウやキリン、ケツメリクガメなど13種類のうんこの標本も展示し、それぞれの大きさや色などを解説し、臭いは5段階レベルで紹介する。ちなみに、トラなど肉食動物の臭いが一番臭くて、最高点の5点になる。ムササビの小さなふんは、最も臭くない1点が付けられており、レッサーパンダの「爽やかな香り」も同じ点数だそうだ。
徳山動物園では、企画展の期間中、例年と同じぐらいの入場者3万人を見込んでいる。