もはや崖か壁... 都内イチの急斜面「のぞき坂」に行ってみた
ジブリっぽい雰囲気の「胸突坂」
近くにある坂でもう1か所紹介したいのが「胸突坂(むなつきざか)」だ。近くに立つ説明版によると、「坂がけわしく、自分の胸を突くようにしなければ上れないことから、急な坂には江戸の人がよくつけた名前である」と、名前の由来についての解説があった。きつい坂の代名詞として、都内には他にいくつもの「胸突坂」があり、前述の「のぞき坂」もそう呼ばれることがある。
傾斜が急で、文京区に位置するこちらの坂は、急な階段とスロープで構成されており、神田上水の守護神である水神社と、松尾芭蕉ゆかりの芭蕉庵に挟まれている。
両隣の敷地内には木々が豊富に生えているため、夏のこの時期、この坂は緑のトンネルに覆われ、非常に風情のある雰囲気になる。どことなくジブリっぽいのだ。
周囲には他にも細川護立が設立した「永青(えいせい)文庫」、椿山荘(ちんざんそう)、男子大学生向けの寮「和敬塾(わけいじゅく)」など、歴史的な建築物が存在している。「のぞき坂」と比べると階段がある分上り下りは楽なので、散策がてら訪れるのもおススメだ。