あなたの夢、山形鉄道が叶えます! 1日駅長からプロポーズまで、思い出づくりに全面協力
フラワー長井線を運営する山形鉄道(山形県長井市)が「山形鉄道の車両や鉄道施設を利用して、あなたの夢を叶えませんか?」という企画を実施中で、鉄道好きの関心を集めている。
「フラワー長井線が好きな方」「鉄道が好きな方」「一日駅長になってみたい方」「サプライズしたい方」......。同社の応募要項によると、フラワー長井線で思い出作りをしたいという応募者の要望に可能な限り協力する、という。
Jタウンネット記者は2017年6月6日、山形鉄道の企画担当者に詳しい話を聞いてみた。
「弊社が全力でお手伝いいたします!」
初めて企画が実現したのは2017年5月28日だった。朝日新聞などの報道によると、フラワー長井線の運転士とその妻が臨時列車を貸し切り、両家の顔合わせを兼ねたツアーを敢行した。夫が羽織はかま、妻が色打掛を身にまとい、列車は荒砥~長井駅間を往復したという。
Jタウンネット記者が山形鉄道の担当者に聞いてみると、担当者は
「これは山形鉄道のバックアップ企画です。うちの列車を使ってもらって、記念の思い出を作っていただければ」
と話した。貸し切りの列車で荒砥~長井駅間を往復するのに、6万円(税込)がかかったという。
「サプライズで告白大作戦」
「1日駅長(制服の貸出、無人駅での個展など)」
「1日1ボックスを貸出し(ボックス売店など)」
発表資料では、このような企画案が例示されている。公式サイトに応募し、同社との打ち合わせで費用など相談すれば、あとは列車が安全に運転されるのみ。「内容によってはお受けできない場合もございます」としながらも、「あなたの企画に弊社が全力でお手伝いいたします!」と書いている。
発表資料には、こんな例が紹介されている。長井駅から宮内駅までの列車運賃代(520円×人数分)、同社係員の同行費(ガソリン代含む)2000円、その他の雑費が、この場合の経費だ。指輪などは自腹なのであしからず。
「鉄道むすめ」を目当てに...
記者が「地元の方を呼び込む狙いがあるのか」とたずねると、担当者は
「いえ、全国から応募していただきたいです」
と話した。
「最近、『鉄道むすめ』のスタンプラリーで足を運んでいただけるようになりました。そうした鉄道ファンの方にもぜひ、企画に応募していただきたいです」(担当者)
同社を含め、32の鉄道事業者が17年2月11日~18年5月31日、「つなげて!全国『鉄道むすめ』巡り」というスタンプラリーを開催している。フラワー長井線では、同社の駅務係を自称する鉄道むすめ「鮎貝りんご」を車体に配したラッピング列車が運行中。長井駅には「鮎貝りんご」のスタンプを押す場所がある。そのため、「鮎貝りんご」を目当てに訪れる鉄道好きは後を絶たない。
担当者によると、企画の第1弾の決行後、新たな応募は寄せられていないという(6月6日現在)。フラワー長井線で思い出を作りたいという読者は、山形鉄道営業企画課(0238・88・2002)へ問い合わせを。