鹿だらけのマストドン「鹿トドン」管理人に、地域特化型インスタンスの可能性を聞く
ドイツで開発された「マストドン」。1か月ほど前の日本上陸直後には、様々な使い道が考案され、多くの人が独特な雰囲気のインスタンス(サーバーのこと)を立ち上げ、急速に広まった。
そんな中、ひときわ異様な雰囲気で注目を集めたのが奈良県に特化した「鹿トドン」だ。登録者はすべて鹿。人間はおらず、鹿になりきった発言や奈良県に関する情報が垂れ流されている。この変わったインスタンスの管理人である、ウェブ制作会社INVOLVE(インヴォルブ)の吉村浩嗣さんに話を聞き、状況の変化や地域特化インスタンスについての話を伺った。
カオスだけど「治安がいい」
僕の作った奈良県民のためのマストドン、情緒不安定な鹿以外にも色んな鹿が入って来た。人間全然おれへん助けて。#マストドン https://t.co/RxfHBQjpkm pic.twitter.com/pp5Bw55f2q
— 吉村浩嗣 (@hirotsugun) 2017年4月21日
最初は「奈良トドン」としてスタートしたインスタンスなのだが、1頭の「鹿」が紛れ込んだのをきっかけに次々に利用者が鹿になっていき、「鹿トドン」と名前を改めるまでの事態になった。
一見するとカオスに見える状況だが、吉村さんいわく、
「ちゃんとしてる鹿が集まった」
「鹿の中にはネットに明るいユーザーが多く、インスタンス内の治安が良いんです。社会的な話題についても話していることもあります」
という。
「バリバリバリバリ」「ミキティーーー!」など、鹿せんべいを食べるロールプレイをする姿や奇声を発する様子とは異なり、「ちゃんとしてる」面を語った。
「ちゃんとしてる」面として、県外の鹿がGWを利用して奈良旅行をしようか、と発言したところ、おすすめスポットを紹介するという光景も見られたという。
また、ハッシュタグでまとめられたインスタンス内の奈良県に関する情報をマッピングし、Googleマップで閲覧することも可能になったという。