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「不法投棄を通報し沖縄旅行に行こう!」大阪の山間部に、そんな看板が設置された理由

Jタウンネット編集部

Jタウンネット編集部

2017.04.20 06:00
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実際に不法投棄者を見つけたという通報は......

それにしてもなぜ、抽選で沖縄旅行をプレゼントすることにしたのか。

元会長は、「実際に沖縄旅行を当てた人は1人もいません」と明かす。それもそのはず、実際に不法投棄者を見つけたという通報がこの約10年間、1度もなかったのだ。

元会長は「これは心理作戦です」と言い、

「そらそうですよ。頭に鉢巻きして『こら、何しとるねん』と言いよったところで、『なにわれこんなことしとるねんボケ』と言われて終わりでしょう」

と説明する。

ごみの不法投棄を見つけ通報しても、当人に恨みを買うことは分かり切っている。誰も車のナンバーなど気に留めないかもしれないが、彼らを牽制する材料となるに違いない――。

町内会はそこまで見越した上で、看板の通報先に駐在所の電話番号を掲載し、毎年必ず、会の予算に沖縄旅行の資金を計上していた。元会長はあっけらかんとした口調で、

「初めから(予算を)使うこともないだろうと分かっていた」

と笑っていた。

町内会による不法投棄の取り締まりは、看板だけではなかった。現在も毎年のように、大阪府の予算で府鳳土木事務所に100~200メートルのフェンスを設置する作業を依頼し続けているそうだ。

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