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イカ焼き=丸焼き? 粉もん? どっち派か、都道府県別に聞いてみると...

Jタウン研究所

Jタウン研究所

2017.02.24 06:00
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お祭りの屋台でよく見かける「イカ焼き」、イカを丸ごと焼いた素朴でシンプルな料理だが、やわらかく弾力性に富んでいて、なんとも美味だ。

ところがこの「イカ焼き」という言葉、関西ではまったく違うものを指す。小麦粉の生地にイカの切り身を入れ、鉄板で挟んで焼く、一見お好み焼きのような外見の粉もん料理を「イカ焼き」と呼ぶのだ。

そこでJタウン研究所は約1か月にわたって、「『イカ焼き』といえばどっち?」をテーマに、都道府県別のアンケート調査を行った(総投票数1007票、2017年1月25日~2月21日)。はたして、その結果は――。

「丸焼き派」と「粉もん派」の勢力争いは?

結果は、「イカを丸ごと焼いたもの」が673票(66.8%)、3人に2人は「イカ丸焼き」と認識している。また「イカ入りお好み焼き風のもの」は320票(31.8%)、約3分の1弱が「イカ入りお好み焼き風・粉もん」と捉えている。「その他」は14票(1.4%)という結果だった。下の円グラフをご参照いただきたい。

「イカ焼き」といえばどっち?(Jタウンネット調べ)
「イカ焼き」といえばどっち?(Jタウンネット調べ)

都道府県別に見てみよう。各県ごとの最多得票を色分けすると、上のような日本地図になった。「イカ丸焼き派」が優勢な地域のグリーンは、ほぼ全国に広がっている。

北海道 (100%)、青森県(71.4%)、秋田県(100%)、宮城県(70%)など、北日本の各県では、「イカ丸焼き」率が高い。栃木県(87.5%)、群馬県(100%)、埼玉県(93.8%)、千葉県(92.9%)など、関東各県の高さも際立っていると言えよう。全国から人が集まる東京都は71.1%で、全国平均よりやや上。神奈川県は80.6%だった。

イカ焼き、北海道・釧路(Hajime NAKANOさん撮影、Flickrより)
Dinner @ Fisherman's wharf MOO フィッシャーマンズワーフMOO

一方、「お好み焼き風・粉もん派」が優勢な、黄色の地域は、関西と中国・四国地方に固まっている。大阪府(79.7%)、兵庫県(59.1%)、奈良県(87.5%)と、近畿の「粉もん」率は圧倒的に高い。島根県(62.5%)、山口県(66.7%)、愛媛県(66.7%)も高かった。

イカ焼き・デラバン、大阪(Hajime NAKANOさん撮影、Flickrより)
Derapan / デラパン

粉もんの「イカ焼き」の発祥については、せんべい職人の賄い料理として始まったとか、住吉大社境内の屋台で販売されていたなど、諸説ある。1957年、大阪・梅田の阪神百貨店にイカ焼き店が出店したことがきっかけで、爆発的な人気となり、各地へと広がっていったようだ。

独特なモチモチ感と口いっぱいに広がる旨味が特徴で、「早い、安い、旨い」の三拍子揃った庶民の味として、こよなく愛されている。「デラバン」と呼ばれる、タマゴ入りのデラックス版や、ネギ入りの「和風デラ」などのほか、具材によってさまざまなバリエーションがあり、根強い人気に支えられている。

思えば、「焼き鳥」「焼き肉」「焼き魚」など、素材をそのまま焼く料理は「焼き○○」と呼ばれることが多いのに対し、「たこ焼き」「お好み焼き」「もんじゃ焼き」など、別の食材とあえるなどした料理は「○○焼き」とされることが多い。

その理屈から考えれば、全国区の「イカ焼き」は「焼きイカ」、関西の「イカ焼き」こそが正当な「イカ焼き」なのでは、という論も成り立ちそうだが――。

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