ゆるキャラに迫る「引退」「キャラ変」危機...GP制覇「しんじょう君」も実は2代目
権利関係で「引退勧告」も
諸問題から引退危機になるキャラクターは多い。たとえば岡山県総社市の「チュッピー」は権利関係がネックとなった。デザインを公募する際、市が「作者は著作者人格権を行使しない」と明記しなかったため、グッズ製作やデザイン変更などに制約が出てしまったのだ。
市議会では15年12月8日、周辺自治体のLINEスタンプ販売などを引き合いに、「チュッピーでは本当にゆるキャラグランプリでの成績は、これ以上の効果は見込めないのではないか」(議事録より)と問われた。翌日の産経新聞は、この様子を「引退勧告?」と伝えている。
市長が「1位が取れなかったら引退」(山陽新聞16年7月21日)と明言する背水の陣のもと、2016年のグランプリに参戦したが、結果は3位に終わった。しかし、ふたを開けてみれば、「ゆるキャラグランプリからの引退」。チュッピー自身も「...え?」と拍子抜けしている。
片岡市長にゆるキャラグランプリの結果報告をしたよ!
— チュッピー【公式】 (@chuppy_sj) 2016年11月7日
マスコミがいっぱい来てる...
...チュッピー、1位取れなきゃ引退って言われてたんだ。
もうみんなに会えないのかな...。 pic.twitter.com/tbZIy95zft
「チュッピーは、これでゆるキャラグランプリを引退します!」
— チュッピー【公式】 (@chuppy_sj) 2016年11月7日
...そうだよね。
「これからは、総社市内を中心に、子どもたちのために活動します!」
...え? pic.twitter.com/A4lxn3zq0s
16年11月4日の日経MJ(日経流通新聞)は、自治体キャラクターのリストラを特集している。同紙の調べでは、回答を得られた45道府県のうち、各県あたりの平均キャラ数は18.8体。15の自治体がリストラを行い、計63体が姿を消したという。
キャラの進退を考えるうえで、チュッピーのように、ゆるキャラグランプリの順位はひとつの指標になる。2016年のエントリー1421体のうち、弊社J-CASTのキャラクター「カス丸」は963位――。この順位をどう見るかは、読者におまかせしよう。