奈良の鹿、切った角はその後どうなるの?捨てるの?
[ちちんぷいぷい‐毎日放送]2016年10月27日放送の「Today's voiceニュースな人」のコーナーで、奈良公園の鹿の角きりが紹介されていました。
角きりは江戸時代から始まった行事。鹿の角は1年で生えかわり、若い雄で20㎝、年を重ねると50㎝以上に伸びます。通行人やほかの鹿にケガをさせないよう、夏から年末にかけて奈良公園内にいる約250頭の雄の角をすべて切っています。
一般販売されている鹿の角、売上金は鹿苑の維持管理費に
切った鹿の角、実は一般販売されていて、春日大社近くにある奈良の鹿愛護協会事務局やそのホームページから購入できます。
約20㎝の短い角で1本千円程度、約50cm左右対称の立派な角で1対8万円から。鹿の角を犬のおしゃぶりとして愛用している愛犬家もいると言います。また輪切りにした鹿の角はストラップ作り体験の材料になっています。
奈良公園の鹿は野生ですが、交通事故でケガをしたり、畑をあらす鹿は「鹿苑」で保護されています。年間約1億円かかる維持費に、鹿の角の売上金は充てられています。
奈良の鹿愛護会事務局長・吉岡豊さんは「角を購入していただくことで奈良の鹿が守られる一助となったらありがたい」と話します。
鹿の角はアクセサリーや工芸品づくりに利用される方もいるようです。鹿の角の利用が進み、鹿の保護へと還元されればいいですね。(ライター:青空繭子)