千葉県旭市の魅力がつまった「道の駅 季楽里あさひ」
全国の道の駅を巡る連載、今回は千葉県旭市にやってきました。
旭市は千葉県の北東に位置し、ドラマや映画のロケ地としても人気な景勝地である「九十九里浜」をもつ美しい自然に恵まれた土地です。その自然豊かな土地柄を生かした農業、畜産業、水産業などの一次産業が盛んで、県内でも有数の農業産出額を誇っています。
そんな旭市には、めでたくオープン1周年を迎えた人気の道の駅があります。JR総武本線の旭駅と飯岡駅のちょうど中間、国道126号線から少し入った場所にあります。こちらが今回訪れた道の駅「季楽里あさひ」です。
建物の真ん中から中に入ってみると、「旬のとれたて市場」と名付けられた、新鮮な農・水・畜産物が並ぶ売り場になっていました。一次産業が盛んな旭市ということでそのラインナップは幅広く、野菜だけではなく、水産物、畜産物、そしてそれらを加工した商品まで並んでいます。
数ある商品の中でも人気が高いのが、海匝漁港直送で大ぶりの「ハマグリ」です。塩分濃度を調整されたいけすに入っているので、獲れた時とほぼ変わらない新鮮なものを購入できます。食感、味も素晴らしいということで訪れるたびに買う人も多いのだとか。
旭市は花の生産も盛んということで、野菜の販売スペースに負けないくらい生花の販売スペースも設けられています。切り花だけではなく、鉢物や植木など大型の商品も豊富に販売していて、街の花の専門店にも負けない品揃えです!
売り場を一通りみたところで、道の駅を運営する真田幸弘さんに、成り立ちについて伺いました。
真田さん「道の駅を作った一番の目的は、旭市の地域振興・PRです。県内一の農業産出額を誇り、関東でも屈指の農水畜産物に恵まれた旭市ですが、認知度が低く、いまいち街の魅力を伝えきれていませんでした。そこで市の魅力を積極的に発信し、イメージアップを図るという大きな役割を道の駅に託したのです。駅の名前は、いつ来ていただいても旭市の魅力を知ってもらえる様にと、『季』節を問わず『楽』しむことができる『里』になることを願って『季楽里あさひ』と命名しました」
そんな大きな役割を持って生まれたこちらの道の駅。10月で1周年を迎えたということで、これまでの一年間を振り返ってもらいました。
真田さん「オープンからこれまで多くのお客様に恵まれ、1周年記念イベントでもとても多くのお客様に訪れていただきました。予想以上のお客様に来ていただき、私たちも驚いたのですが、オープンから旭市の魅力を発信することに力を入れ取り組んできたことが結果に結びついたのかなと考えています。これまでも、旭市名産『いわしの丸干し』の加工体験教室や飯岡貴味メロンを使ったカッティング講習会、夏には『ミート&ビア』と題して、旭市産の豚肉の生産者さんが自慢の豚肉を調理してビールとともに楽しむイベントを開催するなど、各種イベントを企画してきました」
イベントだけでなく、他にもなにか取り組んでいることがあるのでしょうか?
真田さん「建物内の情報発信スペースでは、従来のようなパンフレットやチラシでの情報発信の他に、デジタルサイネージの情報発信板を設置し、より魅力が伝わりやすい様に力を入れています。また、館内のレストラン『四季食彩館』では旬のとれたて市場でも販売している地元の食材をふんだんに使用したメニューを提供し、その素材を美味しく食べられる方法なども発信しています」
お話を聞いているとちょうど昼時に差し掛かったので、お話に出てきたレストラン「四季食彩館」を見せていただきました。レストラン「四季食彩館」は建物に向かって右端にあります。中に入ると約60席あるという広々とした空間が広がります。
こちらは、ビュッフェタイプのレストランで、自分の好きなものを好きなだけ食べられるスタイルになっています。料金は大人(中学生以上)1500円、シニア(65歳以上)1300円、小学生1000円、幼児(3歳未満無料)700円です。
メニューは、地元のイワシを使ったつみれの入った汁物や、新鮮な地野菜のサラダや天ぷら、炒め物、各種揚げ物まで豊富に揃います。
お米はもちろん地元産のものを使用し、この秋からはとれたての新米を提供しています。
平日の雨天にも関わらず、店内はオープンして間もなくお客さんで溢れ、その人気のほどを窺わせます!
レストラン以外にも、道の駅には飲食店がいくつかあります。中でも人気なのが、パンを販売している「ぐうちょきぱん」。種類豊富なパンは全て奥のパン工房で作られているので、焼きたてのパンがいつでも購入できます。レストランでも、ここで作られたパンを食べることができます。
数あるパンの中でも人気ナンバーワンなのが「ふわふわコッペ生クリームサンド」(380円)。1日数量限定商品で、名前の通りふわっふわな食感のパンと甘さ控えめなクリームとの相性が抜群だと評判で、出したそばから売れていくそうです。
道の駅といえばお土産も気になるところ。こちらの道の駅のお土産としてダントツ人気は旭市のイメージアップキャラクター「あさピー」をかたどった「あさピー焼き」です。もちろんその場で食べることも可能ですが、あさピーがプリントされたカワイイ箱につめてお土産にする方が多いといいます。
焼きたての生地は外はサクッ、中はもっちりしています。ほんのり塩っけを感じる生地と程よい甘さのあんこの相性がよく、何個でも食べられそうです。曜日限定や月一のレアな味が登場することがあり、それを目当てに訪れる常連さんもいるのだとか!
ドライブの休憩、そして小腹を満たすのにもぴったりなので、訪れた際はお土産を含めてぜひ味わいたい一品です。最後に真田さんに今後の活動を聞いてみました。
真田さん「これからも旭市の魅力を発信すべく、イベントを多くやっていきたいですね。まだまだ当道の駅限定というものが少ないので、これから地元の方と一緒にオリジナル商品の開発に取り組んでいきたいと考えています」
旭市の魅力を全力で発信している道の駅「季楽里あさひ」。季節ごとの名物が多数楽しめる、千葉県が誇る関東の食の台所、その魅力をぜひ体験してみてください。
施設情報
●道の駅 季楽里あさひ
住所:千葉県旭市イの5238番地
営業時間:9:00〜18:00(4月~9月 9:00~19:00)
http://www.kirari-asahi.com/
※記事中の情報・価格は取材当時のものです。
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