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歴史の舞台「九段会館」、偉容どこまで残る? 「増築」前にその姿をルポ

城戸 譲

城戸 譲

2016.06.19 11:00
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人々の「思い出」が残る

昭和館の入口
昭和館の入口

九段下交差点方向に戻ると、国が運営する「昭和館」がある。ここは戦中・戦後における「国民生活上の労苦」を伝えるための資料館だが、記者が行った月曜日は、あいにく休館だった。

閉ざされて、早5年
閉ざされて、早5年

交差点を渡ると、九段会館を見ながら黙々とデッサンする、熟年の女性がいた。彼女はこの地に、どんな思い出があるのだろうか。もしかしたら、ただ単に「美しい」から描いているのかもしれない。話を聞いてみたかったが、声をかけるのは無粋だと、静かにその場を離れた。

重厚な扉
重厚な扉

思い起こせば、東京出身の記者(20代)は小学生時代から度々、観劇や映画鑑賞などの学校行事で会館を訪れていた。なにを見たのか、何年生だったのか――。そのあたりは一切思い出せないのだが、妙に重厚な扉と階段、荘厳なホールを前に、「ここは子供が来るところじゃない」とビクビクしたことは鮮明に覚えている。

敷地内には入れない
敷地内には入れない

報道によると、2016年末には、開発事業者の公募がスタートする。往年そのままの姿を見られるのは、あとわずかだ。

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