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新宿駅「ダンジョン化」の一因? 案内表記ようやく統一へ...改めて見ると、確かにバラバラ

城戸 譲

城戸 譲

2016.05.05 06:00
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新宿駅周辺の「案内サイン」が変わる。これまで設置者によってバラバラだったが、東京五輪開催や訪日外国人客の増加を見据えて、わかりやすいものに統一されるのだ。

新宿駅周辺の案内サイン(2016年4月撮影)
新宿駅周辺の案内サイン(2016年4月撮影)

東京都は2016年4月、今後の指針となる「新宿ターミナル基本ルール」を発表。これを読みながら、実際に「どうわかりにくいのか」考えながら、新宿駅周辺を歩いてみることにした。

レイアウトも配色も、ぜーんぶバラバラ

都は2015年に「新宿ターミナル協議会」を設置。都のみならず、新宿区や国土交通省の職員、新宿駅に乗り入れる鉄道会社、バス・タクシーの業界団体、交通サインに詳しい専門家らをまじえて、より良いターミナルにするため検討を重ねた。

「基本的なデザインのイメージ」(新宿ターミナル基本ルールより)
「基本的なデザインのイメージ」(新宿ターミナル基本ルールより)

基本ルールによると、駅を示す名称やピクトグラムに関する「表記の統一性」や、サインの機能に応じた情報選定・表記を行っているかの「表示内容の視認性」、色彩やレイアウトについての「表現の一貫性」といった観点から現地調査を行ったという。

西口地下広場の案内サイン(以下、2016年4月撮影)
西口地下広場の案内サイン(以下、2016年4月撮影)

現地を歩いてみると、たしかにバラバラだ。西口地下広場では「黒背景に黄文字」のみ。しかし、小田急線改札近くへ行くと「白背景に黒文字」、各線カラーの棒が描かれた看板が出てくる。

小田急百貨店地下の案内サイン
小田急百貨店地下の案内サイン

JRの案内サイン
JRの案内サイン

文字だけのサインも
文字だけのサインも

基本ルールは、交通の要衝を「まとまり」としてとらえるのが特徴だ。地上は「南口」「西口広場」「東口広場」「西武新宿駅前」、地下は「京王新線地下通路」「西口地下広場」「東口地下通路」「メトロ地下通路」の計8つを結節空間に設定し、「A結節空間にあるB鉄道」のように、それぞれのまとまりに、どの鉄道があるのか認知しやすいレイアウトとなる。

サブナードの案内サイン
サブナードの案内サイン

小田急エースの案内サイン
小田急エースの案内サイン

ルミネの案内サイン
ルミネの案内サイン

このあたりも、路線の矢印しか書かれていない現状と比べると、かなり便利になりそうだ。

外国語表記も統一

ルール制定で、英中韓での施設・路線名称も統一される。一番わかりやすいのが「京王新線」だ。現状では看板によって「Keio New Line」、「Keio-Shinsen Line」と表記されているのだが、基本ルールでは前者のみになる。

「Keio-Shinsen Line」と書かれている
「Keio-Shinsen Line」と書かれている

また、「Toei Oedo Line」「Toei Shinjuku Line」なども、都営(Toei)がとれて、わかりやすくなる。なお西口地下広場では「Subway Oedo Line」などと書かれている。

こちらは「Keio New Line」&「Toei Shinjuku Line」
こちらは「Keio New Line」&「Toei Shinjuku Line」

歩けば歩くほど、この西口地下広場の看板が特殊なことに気付く。2色のデザインはもちろん、「Subway~」や「Keio-Shinsen」といったマイナーな表記。そして最大の特徴は、設置枚数の多さだ。新たなルールでは、天井高に応じて、30~60メートル間隔を目安に指示サインが配置される。

違う角度に、同じ方向への看板
違う角度に、同じ方向への看板

サイン交換の具体的な時期は発表されておらず、五輪に向けて「できることから実施していく」という。東京の玄関口がわかりやすくなることで、外国人のみならず、新宿駅を使い慣れていない人にも、「お・も・て・な・し」できたらよさそうだ。

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