東京マラソン、電車・バスを使えば僕でも優勝できる? 都庁からビッグサイトまで、公共交通機関でタイムアタックしてみた
運命を分けた「バス乗車」
【25キロ関門:2時間9分経過】
15時56分発の都営三田線に乗車。神保町(16時12分)で都営新宿線に乗りかえ、馬喰横山(18分)で下車。25キロ関門(25.0キロ地点)の「久松町交差点」には、16時24分にたどり着いた。トップランナーであれば、すでにゴールへ着いている時間。結果は惨敗なのだが、せっかくなのでゴールまで行ってみよう。

【30キロ関門:2時間17分経過】
ここから、30キロ関門(30.0キロ地点)の「浅草橋交差点」は、800メートルほどしか離れていない。ランナーは、江戸通りを浅草方面に向かい、雷門前を経由してUターン。ふたたび江戸通りを通るのだ。東京スカイツリーを横目にテクテク歩き、16時32分に30キロ関門を通過。区間8分は最速記録。秒速10メートルの猛スピードだ。


【35キロ関門:2時間37分経過】
東日本橋駅(16時40分)から都営浅草線に乗り、東銀座駅(47分)へ。階段を駆け上がり16時52分、35キロ関門(34.6キロ地点)「万年橋西交差点」へやってきた。まったく観光できていないので、遠回りながら歌舞伎座前を経由して、新富町駅(17時5分)へ向かう。



【38キロ関門:2時間59分経過】
東京メトロ有楽町線で豊洲駅(17時10分)へ。階段を上がれば、38キロ関門(38.3キロ地点)の「豊洲駅前」だ(14分)。ここから先は、「ゆりかもめ」に乗るのが便利だが、あいにく「東京フリーきっぷ」では利用できない。都バスで向かおう。


【最終関門:3時間31分経過】
乗り込んだのは、東京ビッグサイト行きの終バス(17時20分)。てっきり最短距離で行くのかと思えば、豊洲の隣駅である「辰巳駅前」や、りんかい線の「東雲駅前」を経由しながら、のんびりと運行される。ビッグサイトを目前にしても、「国際展示場駅入口」、「国際展示場駅前」などとグルグル。あわてて「東京ビッグサイト東棟前」(45分)で下車し、17時46分に最終関門(41.5キロ地点)「東京ビッグサイト前交差点」に到着した。


【ゴール:3時間45分】
あたりは真っ暗。広大な敷地を右往左往しながら、ゴール地点を探すも、なかなかたどり着かない。やっとこさテントを見つけたのは、18時ジャスト。すでにスタートから3時間45分が経過していた。お金をケチらず、ゆりかもめに乗っておけばよかった。まあ、乗ったところで短縮できたのは、わずか20分程度なのだが。

ほぼ電車まかせの予定だったが、ふたを開けてみると、なんと約7.7キロも歩いていた。時速5キロ計算としても、行程の3分の1は「自分の足」ということになる。土踏まずの痛みと、くたびれたフリーきっぷを土産に、編集部へと帰る記者なのだった。
