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あの水戸黄門も食べた! 茨城県水戸市の「水戸藩らーめん」

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2016.02.04 07:59
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■文献を頼りにラーメンのオリジナルを再現

時代劇では、諸国漫遊の世直し人として活躍する水戸黄門。史実ではというと、歴史書『大日本史』の編さんをはじめ文化史上で大きな功績を残した名君だったそうです。そんな水戸黄門に思想的な影響を与えた人物のなかに、朱舜水という中国の儒学者がいました。実は、彼こそが水戸黄門にラーメンをふるまった人物とされているのです。

遠藤さん「水戸の大塚屋が所蔵していた『舜水朱氏談綺』などの古い文献に、水戸黄門がラーメンのようなものを食べたという記録が残っていたそうなんですよ」

梅が入った「水戸藩餃子」。文献には水戸黄門が「福包」(現在のギョーザ)を食べたとも記録されていたそう。
梅が入った「水戸藩餃子」。文献には水戸黄門が「福包」(現在のギョーザ)を食べたとも記録されていたそう。

かつて水戸市内に、大塚屋という水戸黄門の食事を文献をひも解いて再現した「黄門料理」の専門店がありました。その店の店主が、あるときラーメンのような食べ物に関する記述を見つけたそうです。

遠藤さん「文献にはラーメンにどのようなものが入っていたのか、つまりレシピもある程度記録されていました。それを元に川崎製麺所(藕粉を混ぜた特注麺の製造元)とおやじ(初代店主・遠藤馨輝さん)が、当時のラーメンを再現する取り組みを始めたんです

そして1994年、ついに水戸藩らーめんが完成。現在は川崎製麺所に事務局がある「水戸藩らーめん会」に加入している市内の数店舗と東京三鷹市の中華料理店、京都の太秦映画村の店舗で提供されています。こうして歴史上にしか存在しなかったラーメンを、誰でも堪能できるようになったのです。

20年以上の月日を経て、水戸黄門が最初にラーメンを食べた日本人であることは徐々に世間に広まっていきました。最近では水戸黄門が晩年を過ごした常陸太田市の西山荘や、日本三名瀑とも称される袋田の滝など茨城の観光スポットを巡る旅で、目玉のひとつとして食べに来るお客さんも多いそう。茨城を訪れたら、ぜひ食べておきたい一杯です!

店頭でおみやげ用も手に入ります。
店頭でおみやげ用も手に入ります。

店舗情報

● 中国料理 金龍菜館

住所:茨城県水戸市米沢町237-15

電話:029-248-2500

営業時間:11:00~21:30(LO21:00、水曜休、祝日の場合は翌日休)

※記事中の情報・価格は取材当時のものです。

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