銀座で!表参道で!「新国立競技場」候補2人の作品を見比べる
表参道は「歩道橋」から一望できる
銀座より簡単に見比べられる場所がある。それは表参道だ。東京メトロのB4出口をあがると、すぐに隈氏による「One表参道」が姿を見せる。2003年完成の建物には、LVMH(モエヘネシー・ルイヴィトン)の各ブランドが入居。表参道の並木と調和させるように、外壁に木材が使われているのが特徴だ。
そこから原宿駅方面に数十秒歩くと、伊東氏の「TOD'S表参道ビル」(2004年完成)が見える。イタリアの靴・バッグブランド「TOD'S(トッズ)」が入っていて、こちらは今回タッグを組んだとされる竹中工務店の施工だ。
この両ビルを一望できる場所がある。TOD'S前にある「神宮前第2歩道橋」だ。少し首を動かすだけで、隈氏と伊東氏の作品を見比べられる。なお12月25日までは、表参道のイルミネーションのため、16時以降の横断に制限が出るので要注意だ。
総工費1500億円といわれる、今回の「技術提案書」2案。多額の税金が投じられるからには、やはり納得のいくデザインに決まってほしい。国民はデザイン決定過程に関与できないが、「こんなビルを作っているんだ!」と知ることは重要なはず。そんな時には、銀座や表参道にくり出してみよう。