鍵盤ハーモニカの呼び名は「ピアニカ」?「メロディオン」? 全国調査で圧勝したのは...
管楽器のように息を吹き込みながら、鍵盤でメロディを奏でることができる「鍵盤ハーモニカ」、皆さんはいったい何と呼んでいたのだろう。「ピアニカ」「メロディオン」などといったメーカーの商品名で呼んでいたのか。また商品名ではなく、「鍵盤ハーモニカ」と一般名称で呼んでいたのか。
Jタウン研究所では、「鍵盤ハーモニカ」の呼び方について、都道府県別にアンケート調査を行った(総投票数606票、2015年9月29日~10月20日)。
はたしてその実態は......。
7割を超えたのは、あの○○
全国で見ると、「ピアニカ」は430票(71%)、「メロディオン」は70票(11.6%)、「その他」が6票(1%)、「鍵盤ハーモニカ」が100票(16.5%)だった。結果が、上の円グラフだ。結果は、ヤマハと東海楽器の商品名である「ピアニカ」と呼んでいたと答えた人が7割を超えた。
鈴木楽器の商品名「メロディオン」は約1割、その他はごく少数だ。またメーカーの商品名ではなく、一般名称である「鍵盤ハーモニカ」と呼んでいた人も1割以上いることが分かった。
各県ごとの最多得票を色分けし、日本地図にしてみた。「ピアニカ」の赤い色が全国にひろがっている。一方、「メロディオン」が最多得票を獲得したのは新潟県のみ。また「鍵盤ハーモニカ」が最多得票を獲得したのは、山口県と沖縄県の2県にとどまった。
関東では「ピアニカ」が優勢
まず東京都を見てみよう。「ピアニカ」が71%、「メロディオン」が15.1%、「メロディカ」が0.8%、「鍵盤ハーモニカ」が13%だ。
関東の中からもう1県、神奈川県の場合を見てみると、「ピアニカ」は69.2%、「メロディオン」が19.2%、「鍵盤ハーモニカ」は11.5%だった。「ピアニカ」が断然トップ、2位3位を「メロディオン」と「鍵盤ハーモニカ」が競う。この構図は、関東各県で見られる傾向と言えるかもしれない。
関西では「ピアニカ」圧勝
一方、大阪府ではどうだろう。「ピアニカ」は77.5%、「メロディオン」は7.5%、「鍵盤ハーモニカ」が12.5%、「その他」が2.5%だった。
また京都府では、「ピアニカ」が70%、「鍵盤ハーモニカ」は30%。関西でも、「ピアニカ」と呼ぶのが、ほぼ主流のようだ。2位には「鍵盤ハーモニカ」が入る場合が多く、関東に比べるとメロディオンの勢力が弱い感がある。
「メロディオン」圧勝、の新潟県
「メロディオン」が唯一最多得票だった県、新潟県を取り上げてみよう。「ピアニカ」がなんと0%、「メロディオン」が80%、「鍵盤ハーモニカ」は20%である。得票数はわずか5票ではあるが、「メロディオン」が圧勝の様子だ。
ちなみに「メロディオン」は鈴木楽器製作所の商品名。日本で最初に鍵盤ハーモニカを作ったメーカーだ。ただ、本拠地はヤマハともども浜松なので、別に地元びいきというわけではないらしい。これにはいったいどんな理由があるのだろう。新潟県民に聞いてみたいところだ。
もう一つ、沖縄県も見てみよう。「ピアニカ」が0%、「メロディオン」も0%、「鍵盤ハーモニカ」がなんと100%である。得票数はわずか6票ではあるが、「鍵盤ハーモニカ」が完勝だ。特定のメーカーの商品名では呼ばずに、一般名称に統一されている。これはこれでスッキリしている。何らかの方針があったのだろうか。