記者も走ってきた! 京急「車掌置き去り&1駅ダッシュ」騒動を現地検証する
実際の走行時間は3分前後だった
北品川駅と新馬場駅の間は約700メートル。あまり離れていないが、京急電鉄広報課に話を聞いたところ、より具体的な状況が分かってきた。
当時、北品川駅で電車の窓から身を乗り出して安全確認をした車掌は、発車可能のブザーを押した後、アナウンス用マイクをホームに落としてしまったことに気付いた。マイクを拾おうとホームに降りた直後に運転士は電車を発車させ、車掌は置き去りにされた。発車時刻は14日午前0時10分。
焦った車掌が急いで改札前の駅務室へ行くと、「近いから新馬場駅へ向かえ」と司令部から指示を受け、走り出した。車掌は沿線の第一京浜道路(国道15号線)を駆け抜けて新馬場駅に着き、運転を見合わせていた同じ電車に乗り込むと、午前0時15分に同駅を発車した。この間約5分。
広報課によれば、「置き去りにされてから、駅務室で指示を受け、実際に北品川駅を走り出すまでには、早くても2分前後はかかると思われる」とのこと。それでも北品川駅で置き去りにされた5分後に新馬場駅を発車したのだから、700メートルの移動に要した時間は3分前後だったことになる。
3分。車掌はスポーツマンなのか? 問い合わせると「プライベートな事柄なので答えられない」とのことだったが、小中高校でサッカー部だった記者は妙な対抗心が沸いてきた。