記者も走ってきた! 京急「車掌置き去り&1駅ダッシュ」騒動を現地検証する
目標の「3分」は達成、しかし...
新馬場駅に着いたが、最後に難関に直面する。階段だ。後で測ったところ、高さは1段約14センチで全58段あった。サッカー部時代の地獄の階段ダッシュを思い出し、うなだれる。膝が笑う。
どうにか駆け上がり、ゴールの駅ホームに着く。タイムは2分38秒。苦しかったが、外的・内的要因が絡み合い、「3分以内」は達成できた。どうやら本当に北品川駅-新馬場駅間を走って移動し、約5分の遅延で済ませることは不可能ではなさそうだ。もっとも、記者は全身疲労に見舞われた。車掌も同じであったなら、このあと通常どおりに業務をこなすのは容易ではない。
ネットでは「車掌として重大な過失なんだろうけど、一生懸命に自分にできる謝罪をしているようで憎めない」「猛ダッシュで走った車掌さんに拍手」など労いの言葉が多かった。一方で当然ながら、「乗客には気の毒」「自分が乗ってる電車だったら、5分遅れられたらたまったもんじゃない」と憤慨する声もあった。京急電鉄の発表では、今回のトラブルは車掌のミスによる部分が大きいということで、「あらためて基本動作の指導・確認を徹底する」としている。