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霧島酒造、そのテクノロジーとアナログなこだわり 1日300トンのサツマイモが、焼酎に変わるまで【後編】

Jタウンネット編集部

Jタウンネット編集部

2015.10.15 06:00
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ついに、あの黒霧島が完成

二次仕込みを終えて完成したモロミを蒸留器に移し、蒸気を吹き込みながら撹拌すると、アルコールと水が蒸発する。これを冷まして集めた液体が、焼酎の原酒となる。完成した原酒を3か月程度熟成することで、落ち着いた丸みのある味わいに変化させてから使用するという。

縦型の蒸留器
縦型の蒸留器
屋外にある貯蔵タンク、1基あたり20トンもの原酒が熟成されている
屋外にある貯蔵タンク、1基あたり20トンもの原酒が熟成されている

ここまでの工程を経て完成した原酒を、ブレンダーと呼ばれる専門家が味や香りを厳しくチェックする。頂いた資料によれば、その審査には全42項目にも及ぶ評価基準が存在している。このように、細かい味の調整を徹底することで、既成品の味を長年守り続けているそうだ。

ついに、お馴染みの黒霧島が完成(chabin040さん撮影、flickrより)
黒霧島

最後に、仕込み水としても使用した「霧島裂罅水」で原酒を割ることで、我々がいつも親しんでいるあの「黒霧島」がついに完成となる。

ちなみに、工場の内部にはアルコールの香りが強い場所が多々あった。「ここでは、下戸の人間は働けないのでは?」と職員に尋ねてみると、

「ウチの製造部しかり、みやこんじょ(編注・都城の人を指す方言)しかり、そんなにヤワではないですよ」

と笑いながら語ってくれた。もちろん、同社製造部では下戸の人も採用しているそうだ。

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