「イツモアリガトウ」 ヤクルト・デニングと長岡のラーメン店の「絆」
デニング選手を支えた「食事係」
独立リーグ時代、デニング選手は新潟・長岡市にある家賃4万円のアパートに住んでいた。通訳もいない厳しい環境の中、慣れない異国の地で必死に野球に打ち込んでいた彼の生活を支えたのは、長岡市内にある「らーめん酒場どさん亭」だった。連日練習終わりに店へ通い、選手割引で500円の「日替わり定食」を決まって食べていたそうだ。
「3年間で1番の思い出はファンのみなさんの前で第1号HR打ったことです」と、新潟アルビレックスからの退団セレモニーで語ったデニング選手。その思い出のボールは、「イツモアリガトウ」とどさん亭へプレゼントした。
店員は「親御さんに渡した方がいい」と止めたそうだが、当のデニング選手は「ここ(どさん亭)にあったほうがいい」と譲らなかったという。ヤクルトへの入団が決定した後には、菓子折りを持って店へ別れの挨拶にきたそうだ。
どさん亭がFacebookに投稿したメッセージには、
「デニング選手の食事係としては新潟を離れてもずっと応援していきたいと思います。デニング選手頑張れ!!」
と激励の言葉が書かれている。