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「イツモアリガトウ」 ヤクルト・デニングと長岡のラーメン店の「絆」

Jタウンネット編集部

Jタウンネット編集部

2015.06.12 17:27
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ミッチ・デニング選手(Ho13さん撮影、Wikimedia Commonsより)
ミッチ・デニング選手(Ho13さん撮影、Wikimedia Commonsより)

BCリーグの新潟アルビレックスから、プロ野球・東京ヤクルトスワローズに今シーズン途中で移籍したミッチ・デニング外野手。今季の年俸は、格安の360万円だ。同じヤクルトの外国人選手であるバレンティン選手の3億円と比べると、その額は雲泥の差といえる。それでもデニング選手は「これまでの野球人生で一番高いサラリーだ」と前を向く。

そんなデニング選手と新潟県長岡市のとあるラーメン店の間に生まれた心温まるエピソードが、「他球団のファンだけど応援したくなる」「頑張ってほしい」などとインターネット上で話題になっている。

助っ人野球選手のとあるエピソードが感動的だと話題に。画像はイメージです(eviltomthaiさん撮影、flickrより)
Minor League Baseball

デニング選手を支えた「食事係」

独立リーグ時代、デニング選手は新潟・長岡市にある家賃4万円のアパートに住んでいた。通訳もいない厳しい環境の中、慣れない異国の地で必死に野球に打ち込んでいた彼の生活を支えたのは、長岡市内にある「らーめん酒場どさん亭」だった。連日練習終わりに店へ通い、選手割引で500円の「日替わり定食」を決まって食べていたそうだ。

「3年間で1番の思い出はファンのみなさんの前で第1号HR打ったことです」と、新潟アルビレックスからの退団セレモニーで語ったデニング選手。その思い出のボールは、「イツモアリガトウ」とどさん亭へプレゼントした。

店員は「親御さんに渡した方がいい」と止めたそうだが、当のデニング選手は「ここ(どさん亭)にあったほうがいい」と譲らなかったという。ヤクルトへの入団が決定した後には、菓子折りを持って店へ別れの挨拶にきたそうだ。

どさん亭がFacebookに投稿したメッセージには、

「デニング選手の食事係としては新潟を離れてもずっと応援していきたいと思います。デニング選手頑張れ!!」

と激励の言葉が書かれている。

ヤクルトの本拠地、神宮球場。画像はイメージです(shiori.kさん撮影、flickrより)
DSC04462

ヤクルトファンも「どさん亭」へ感謝のメッセージ

デニングは、ここまで出場14試合(6月11日現在)で2本のホームランを放ち、9打点をマーク。開幕から低迷が続く燕打線の中で、確かな存在感を発揮している。そんな彼にはヤクルトファンの期待も大きいようで、どさん亭のFacebookにも感謝のメッセージが多く寄せられている。これに対して、どさん亭の方も1つ1つ丁寧にコメントを返している。そのやり取りを、一部抜粋してご紹介したい。

ヤクルトファン「新潟の皆様、デニンク選手、メチャクチャ期待されています!そして活躍してくれています!こんな素晴らしい選手を気持ち良く送り出していただき有難うございました!感謝感謝です!」

どさん亭「デニング選手頑張ってますね。嬉しくて嬉しくてテレビに映ると手を叩いて喜んで観ています。ヤクルトファンの方達に長く愛される選手であって欲しいと思います。」
ヤクルトファン「新潟の皆様に感謝です ヤクルトスワローズに入ってからのデニングの活躍に何度助けられていることか・・・」

どさん亭「ヤクルトファンの皆様に愛される素晴らしい選手です。そして人柄も!これからもよろしくお願い致します(^^)」
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