どういうことなの...? 「浦和VS大宮」戦争終結を目指すアニメ「うらわの調ちゃん」が4月開始
さいたま市の「浦和」と「大宮」の対立問題は、埼玉県民ならず日本中が知るところとなった。
政治の町・浦和と商業の町・大宮。多様性のあることは市の発展にとって好ましいように思えるが、「あちらを立てればこちらが立たず」とはよく言ったもの。再開発の優先順位や予算の配分、そしてJリーグ......人口規模の似ている両地域は何かにつけて揉める。
人類の歴史が終わるまで呉越同舟の関係を続けるかと思われる両地域。その闘いに終止符を打つべく立ち上がった美少女たちがいる。
中心人物は高砂調(たかすなうさぎ)という女子高生。もっとも実在の人物ではなく2015年4月9日からテレビ埼玉で放映開始となるアニメ「うらわの調ちゃん」の主人公だ。
「浦和といったら、ウサギじゃなくてウナギの方が有名だろ(蒲焼発祥の地ともいわれる)」「やなせたかし先生が作画した『浦和うなこちゃん』がいるじゃん!」とツッコミを入れたくなるが、浦和区には「調神社」(つきじんじゃ)があり、狛犬ではなく狛兎(コマウサギ)がいる。地元住民以外はほとんど知らないスポットで、目の付け所の良さに感心する。
それにしても、宿命のライバルである浦和と大宮をどうして仲良くさせるのか――。今のところストーリーは不明だが、ヒントとなるのが主人公のプロフィール。なんと鉄道部に所属している。
大宮は言わずと知れた鉄道の町。これだけでストーリーが浮かんできそうだが、残りの主要キャラクター7人がいずれもクセのある人物設定なので、視聴者を惹き込む展開を期待したい。
彼女たちは高砂調同様、地元の地名を冠している。鉄道部副部長の「上木崎常盤」、鉄道部員兼軽音楽部員の「大谷場南」、丁寧な口調が特徴の「田島桜」、鉄道部部長でスイーツ好きの「道祖土緑」、生徒会副会長の「別所子鹿」、カリスマ生徒会長で常盤の天敵「沼影彩湖」、風紀委員長の「三室美園」。いずれも旧浦和市内に由来する名前となっているが、今後大宮キャラも登場するのだろうか......。なお8人の声優(キャスト)は全員埼玉県出身だ。
一足早く完成したPVはYouTubeで見ることができる。
アニメキャラを前面に押し出すのではなく、浦和と大宮の因縁を強調した構成がなんとも......。
(合併構想実現まで年月を要したことを)「これを『さいたま70年戦争』と呼ぶ」
「同じ市内で地域対立なんてネタだろう、と普通は思う。しかしみんなマジなのである」
「これは、その闘いに終止符を打つべく立ち上がった8人の少女のお話・・・」
「2015年4月9日さいたま市に何かが起こる」
と映画予告ばりにテロップであおるあたり、製作者の自信のほどがうかがえる。岩槻がスルーされているのがちょっと引っかかるけれど...。
アニメ『うらわの調ちゃん』公式PV(YouTubeより)
ちなみに同番組はKBS京都でも4月13日から放送される。またバンダイチャンネル 、dアニメストア、ニコニコ動画、テレ玉オンデマンドなどでも配信予定。