人間、長く付き合っていると、良きにつれ悪しきにつれ段々と「地」が出てくる。見えてきたのが長所ならいいのだが、「あんな人だとは......」と失望させられることも少なくない。兵庫県のW美さん(30代・専業主婦)の実家のお隣さんは、まさにそのタイプ。新興住宅地で、奥さま方の「リーダー」を自任していた彼女だが、次第にその周りから人は離れていき......。 新興住宅地のディープなお付き合い これは私の実家での話です。 小学校高学年のころ、私たち一家はその家に引っ越してきました。一帯は、山を切り開いて作られた大規模なニュータウン。時代がちょうどバブル絶頂期ということもあって、住民のほとんどは、「旦那さんは一流企業に勤め、奥さんは専業主婦、子供は中学から私立」というような、よく似た「中の上」という感じの一家がほとんどでした。 そうした事情もあって、奥さんたちはブロックごとに、かなり「濃い」ご近所付き合いをしていました。みんなで買い物に出かけたり、ランチに行ったり、家を持ち回りにしてお茶会をしたり。傍目には、とても「仲がいい」、優雅なご近所だったと思います。 最初は「姉御肌のいい人」だったのだけど... ところが、そのメンバーの中に1人の「くせもの」がいました。我が家のお隣の奥さんです。 この奥さん、一見すると美人でおしゃれ、しかも明るく社交的で仕切り上手、ぐいぐい周りを引っ張る「姉御肌」なタイプでした。旦那さんも、一流企業の出世頭です。どちらかというと大人しいタイプのうちの母をはじめ、奥さん方はみんな彼女を中心に動くようになり、自他ともに認めるご近所の「リーダー」でした。 ところが、しばらくお付き合いしているうちに、「ちょっと......」という部分が増えてきました。特に困ったのは、彼女がひどく神経質なこと。犬の散歩のさせ方がなってない、子どもを叱る声がうるさい、庭の雑草が伸びすぎている......などなど、ご近所さんの振る舞いがちょっとでも「リーダー」である自分の気に障ると、すぐに文句を言ってくるのです。 それも、正面からはっきり言ってくれるならまだいいのですが、その言い方がいちいち嫌味っぽいのがまた困りもの。気の弱い母はその格好のターゲットにされてしまい、お茶会に行くたび、なにかしらの「ダメだし」を受ける羽目になっていました。だからと言ってお付き合いを絶てば、周りの他の奥さんたちからも孤立してしまう――どうにもならない状況に、一時期は精神的にすっかり参ってしまいました。 だんだん周りのみんなが離れていき... 実に20年近く、そんなお隣さんに悩まされてきた母ですが、今ではだいぶ楽になったそうです。 というのは、度を越した口出しが年々エスカレートしていくとともに、彼女を慕っていた周囲の奥さんたちが1人、また1人と離れていったからです。いつしか彼女の周りには誰もいなくなり、「リーダー」気取りもできなくなっていました(ちなみに、ご主人の方も結局出世コースを外れ、「窓際族」のまま定年になったそうです)。 周りの目を気にしないのであれば、母も無理に彼女と付き合う必要はありません。隣なので、会えばあいさつぐらいはするようにしているそうですが、極力顔を合わさずに済むようにしているのだとか。 とはいえ、性格の方は相変わらずです。数年前、出産のため里帰りした私も、「出産ごときで実家に帰り過ぎじゃないか?」「産まれた赤ちゃんが夜中に泣き過ぎじゃないか?」といったことを、ソフトな言い方ではありますが、何度か言われました。こんなことばかり言う人からは、やっぱりみんな逃げていきますよね......。 あなたの「ご近所トラブル」体験談、募集しています Jタウンネットでは、あなたや周囲の人が遭遇した「ご近所トラブル」体験談を募集しています。 寄稿フォームないしはメールで、編集部にお送りください。秘密は厳守いたします。 (※なお本コラムでは、プライバシー配慮のため、いただいた体験談の一部を改変している場合があります。あらかじめご了承ください)