市から町・村への「降格」って可能なの?
市から町または村になったケースは例がない
かつて10万人超の人口を誇った北海道夕張市が1万人割れを起こしたとき、町への移行を検討したことがあった。
2013年10月15日のどうしんウェブが詳しく報じているが、市から町・村になるのに特別の条件はなく、市議会の議決を経て都道府県知事に申請すればできる。しかし実際に実行した市は過去にない。
夕張市が調査・検討したところ、町村になると生活保護などの業務負担が道に移管されるなどのメリットがある一方で、その分地方交付税が減らされたり、表記変更に伴う負担が発生したりするデメリットがあることが分かった。さらに市民のモチベーションに与える悪影響も懸念された。結局、本格的な検討に入る前に立ち消えになってしまったという。
普通の市が町・村になることは可能でも、プラスマイナスを秤にかけると、実利上は大差ない。だったら市のままでいい――夕張市では、結局そう判断したようだ。
ところで歌志内市の公式サイトを開くと、人口最小市という事実を堂々と明示している。
進んでこのような規模になったわけではないだろうが、道産子のたくましさというかガッツはひしひしと伝わってきて、「頑張れ!」と応援したくなる。