北海道には「土楽毛内(ドラゲナイ)駅」が実在した!?
北海道のどこだろう?
この画像はたちまちネット上を一人歩きし始め、多くの人々がさまざまな感想を寄せている。
土楽毛内 アイヌ語で「今宵語り合う」の意 @seibu9000vvvf: 北海道は國鉄土楽線に存在した土楽毛内(どらげない)駅。
この駅は鉄道ファンのみならず一般の人々からも`百万年に一度太陽が沈んで夜が訪れる`場所として有名だった。 pic.twitter.com/Tlh5dCPpsf
— Takehiro Nishimoto (@tnishimo) 2015, 1月 29
アイヌ語で「今宵語り合う」の意味だと? 早速こんな声が...。一方、下のようなコメントも届く。
土楽毛内駅って本当にあるのかな。北海道のどこだろう
— バース@ノーちゆノーライフ (@syachibass42) 2015, 1月 29
すっかり信じて、Google Mapから北海道の部分を拡大した人もいるかもしれない。
土楽毛内駅(どらげない)が北海道にあるらしいけどあぁあるかもねって感じだよね。大楽毛があったりするし北海道の地名は難しい
— ごまパン?? (@kiseityu07) 2015, 1月 29
しかしアイヌ語の観点から冷静に分析した人もいて、ようやく仕掛けが解明されてきた。
「土楽毛内駅」の件。アイヌ語では「ガ行」も「ダ行」もほとんど聞いたことがないので、おかしいなぁと思った次第。「とらけない」や「とぅらっけない」なら何とな?くありそうな気がしたけど。あとは画像。誰も覚えてないくらいの古い駅なのに、バックに写ってる車が結構新しい。画像も鮮明すぎる。
— まこと@らぶうね (@Luvune) 2015, 1月 30
どう見ても東久留米駅 pic.twitter.com/86LbWAGPQs
— そま@2/4渋谷aube (@OkbEkb) 2015, 1月 30
...というわけで、元画像は西武池袋線の東久留米駅だった。東京都東久留米市である。
なお言うまでもないが、元ツイートにあった「百万年に一度太陽が沈んで夜が訪れる場所」や、「アイヌ語で『今宵語り合う』の意」といった情報は、いずれも「Dragon Night」の歌詞にちなんだものだ。また撮影日とされている2014年10月15日は、同曲の発売日でもある。
しかし、ここまで種明かしされても、架空の街「土楽毛内」の勢いは止まらない。ドラゲナイ。
なお中土楽毛駅は保存改修され街の交通センター、土楽線記念館になっており、一部ホームとSLが静態保存されている。土楽毛内駅は駅舎解体後ホームのみ2002年ほどまでそのままの姿をとどめていたが、県道の改修に伴い撤去されて跡形もない。ヤード跡地には大型薬局などが立ち並んでいる。
— ニシジマオ (@NishiJimao) 2015, 1月 30
なお土落線の駅名は神居古潭(函館本線と接続)-東新蒲郡-共栄(仮乗降場)-藁雄別-上藁雄別-新七号(仮乗降場)-土楽毛-中土楽毛(仮乗降場)-土楽毛内。運行形態は廃止時は一日7往復、下り最終便のみ土楽毛止め、早朝1便土楽毛発土楽毛内行の区間便が存在した。
— ニシジマオ (@NishiJimao) 2015, 1月 30