知事たちが歌う「アナ雪」動画、「著作権侵害」で削除されていた
堅物そうな風貌の知事がコミカルに「レット・イット・ゴ~♪」
なかでも2014年7月15日にYouTubeにアップされた「Let It Go ~ありのままで~ by 子育て同盟」は、公開直後から多くの注目を集めた(参照:11人の知事たちがノリノリで「アナ雪」を演じる動画がYouTubeに)。
3分55秒の映像には宮城・長野・三重・鳥取・岡山・広島・山口・徳島・高知・佐賀・宮崎の計11人の知事たちが入れ替わり登場。彼らは子育て同盟の構成メンバーで、頑張りすぎない子育てをカメラの前で訴えていた。
ネットでの評判は、「めちゃおもしろい!素敵な知事たちたくさん!」「クオリティー高くて笑った」「ええわー、1日1回は見てるわー。」とおおむね好意的。
ところがその動画は現在閲覧できない。YouTubeのページにアクセスすると以下のメッセージが表示される。
"Let It Go~ありのままで~by 子育て同..." この動画は、WMGから著作権侵害の申し立てがあったため削除されました。
メッセージ中のWMGは、ワーナー・ミュージック・グループの略称と推察される。
この件に関して、子育て同盟のウェブサイトやフェイスブックはとくに言及していない。
編集部は真相を確かめるべく、動画を担当している佐賀県こども未来課の担当者に電話取材を申し込んだ。
前述の動画が削除された事実は担当者も把握していた。先月、削除されていることに気づいたという。
動画作成・公開にあたり、子育て同盟側はウォルト・ディズニー・ジャパンに相談していた。「公認(公式チャンネルへのアップ)はできないですが......」と、黙認といっていい返答だったため、YouTubeでの公開に踏み切った。
同盟側はディズニーと協議を行っているが、黙認されたコンテンツという性質上、ディズニーから事情を説明してもらうというわけにもいかず、再アップのメドは立っていない。
「動画を公開したところ、賛否両論あったことは承知しております。約30万PVあり、子育て(支援)を知ってもらう目的は達成できました」(担当者)
「Let It Go~...」は今年5月の「子育て同盟サミット in ながの」の席で決まった企画で、事務方の発案ではない。加盟県が役割を分担していて、担当者の集まる機会は年に数回あるというが......。
削除された動画の出来が良かっただけに、次のコンテンツを期待してしまう。来年のサミットで知事たちが話し合うまで新作は見られないのだろうか。