香川県では「うどん」の提供は選挙違反にならない...という都市伝説は本当か
スパイをもぐりこませ、敵陣営がうどんを何玉使ったのか探る
さらに、取り締まりが緩かった時代には、もっと過激な「うどん攻勢」が行われていた。今から25年前の毎日新聞記事(1989年11月21日朝刊)には、「さぬきうどんで勝負」という見出しとともに、「さぬきうどんを主な『武器』に展開されるその実態」(記事より)が生々しく伝えられている。
これによれば当時は、陣営が有権者をバスなどで事務所に招待し、うどんを中心とした食事で次々と歓待。それをほとんどの候補者がやっているものだから、まさにうどん戦争だ。
「他の陣営にスパイを潜らせているから、何を食わせ、うどんを何玉使ったかまでわかる」
とは、同紙の取材に答えた某市議の弁。もっとも有権者もしたたかで、「昼間からタダ飯目あてにやってきて二、三杯平らげていく」ので、「うどん玉の数をつかんだところで(中略)意味がない」。
本筋とは関係ないが、前の記事にしろこの記事にしろ、「うどん玉の数」がしきりに文中に出てくるのがさすがうどん県というべきか......。
もっとも、これはもちろん昔の話だ。