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スリーエフ「四国撤退」に高知県民衝撃

Jタウンネット編集部

Jタウンネット編集部

2014.10.30 18:40
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コンビニ「スリーエフ」が、2015年2月末で四国から撤退する。スリーエフ中四国(高知市)との間で締結していたエリアフランチャイズ契約の終了が発表されたのだ。

高知県民が最も愛するコンビニはスリーエフ。なのに...

スリーエフは東京・神奈川・千葉・埼玉の1都3県で約556店舗を展開している。これとは別に高知の地場スーパー・サニーマートと提携し、同社の子会社であるスリーエフ中四国が、直営またはフランチャイズで展開している。
店舗数は高知が66、愛媛が14、徳島が1。なかでも高知では県内トップのローソン(67店)とほぼ同数で、ファミリーマート(同47)やサークルKサンクス(同59)よりも多い。

都内にあるスリーエフ(写真は編集部撮影)
都内にあるスリーエフ(写真は編集部撮影)

Jタウンネットが今年の6月から7月にかけて実施したアンケート「地元でコンビニといえば、どこ?」でも高知県の一番人気はスリーエフだった。

「地元でコンビニといえば、どこ?」高知県の最終結果
「地元でコンビニといえば、どこ?」高知県の最終結果

ローソン対セブン戦争の幕開けか

発表されたニュースリリースでは「横浜と高知という遠隔地の物理的状況等から商品政策を始めとする種々の面で合理性・効率性を欠くことになり――(中略)――AFC契約を円満に終了することにしました」と円満離婚を強調している。
確かに、スリーエフの公式サイトを見ても「関東地区限定」新サービス・新商品ばかりが目立つ。四国のスリーエフは大手チェーンのローソンにくら替えすると見られる。

現在のところ業界最大手のセブン-イレブンは高知に展開していないが、2015年中にも出店を予定している。
4月の消費税増税と冷夏など悪条件が重なったコンビニ業界。ほとんどのチェーンが前年の既存店売上高を下回っている中で、セブン-イレブンは9月時点で26カ月連続プラスを維持している。これはもう、独走といっていい。

サニーマートが新たに手を組むと見られるローソンは、既存店売上高が前年比1.1%のマイナス。そこで高粗利のインストアFF(ファーストフード)のコーヒーや惣菜に力を入れている。

スリーエフはコンビニの淹れたてコーヒーの元祖であり、インストアFFに早い時期から取り組んでいた(参照:都道府県別「コンビニ人気投票」結果発表! 東海サークルK王国、ハマっ子がひそかに愛するスリーエフ、群馬は「セーブオン最強!」)。両社の共通点は少なくない。
フランチャイザーの変更は各店舗の店長とスタッフにとって一大事。経営方針のギャップが大きいと現場の混乱は必至だが、共通点が多ければ多いほど、転換に伴う負担は軽減される。
しのぎを削った相手であるローソンに乗ることで、セブンが来襲しても簡単に崩されない牙城が築ける――そんな判断も働いたのかもしれない。

もっとも、利用者の間からは「えーっ、TポイントからPontaに変わるの」と戸惑う声が相次いでいるようだが。
※スリーエフはTポイントを導入している。

高知県民「爆弾おにぎり、どうなっちゃのぉ」

スリーエフを度々利用していた高知県民が気になるのは、いつも買っていた商品がどうなるかという点だろう。とくに県民熱愛の「爆弾おにぎり」が棚から消えてしまうのではないかと、皆気が気でない様子。

最近のローソンは、県や市町村、生産者団体などと提携して、ご当地グルメの商品化に力を入れている。一方サニーマートは子会社に「高知食糧」という食料品卸会社があり、地産地消に関わる活動もしている。主要事業の1つは「お米事業部」だ。

共調できる余地は大いにあるが、果たして爆弾おにぎりの運命は......。新たな情報が入り次第、追って伝えたい。

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