四角い食パンを「角食」と言うのは北海道と兵庫だけ...いったいなぜ?
食パンの形は大きく2種類に分かれる。上部が丸みを帯びている「山型」と、四角形の「角型」だ。
前者は焼型にフタをしないで焼き上げる。気泡が大きくてパリパリしているのが特徴。
これに対して角型はフタをして焼くので、密度が濃くもっちりした仕上がりになる。サンドイッチを好むアメリカ軍の日本進駐に伴って普及したといわれる。
パン食の普及した日本だが、両者の違いを意識することなく「食パン」と呼ぶ人が多いのではないだろうか。
ところが、北海道では角型食パンを「角食」(かくしょく)と呼び、一方の山型食パンは「山食」(やましょく)と使い分けている。ネット辞書の中には「北海道方言」としているところもある。
Jタウンネットは2014年6月17日から9月16日までの約3カ月間、「角食という言葉、使う?」というテーマでアンケートを実施した。北海道から沖縄まで673票の回答をいただいた。
全国的に見ると「よく使う」に投票した人は9%にすぎず、「たまに使う」の6%、「知ってはいる」の11%を足しても26%。全体の約4分の1程度しかない。「使わない」=知らないと見なすなら、「角食」が広く認知されているとはいえない。
ちなみに「使わない」しか票が集まらなかったのは、岩手・福島・栃木・三重・奈良・島根・山口・徳島・愛媛・高知・佐賀・長崎・熊本・宮崎・鹿児島の15県だった。