「納豆嫌い」多い県は? 現代の「納豆格差」、全国アンケートで判明
納豆は健康食品として高い評価を受けている。東京では江戸の頃から納豆売りが毎朝「なっと~ぉなっと」と呼び歩いていたそうだ。
その一方で「あの匂いが生理的に受け付けない」「喉を通るときのネバネバが嫌で仕方がない」という人もいる。
食文化を語るとき「関西人は納豆嫌いが多い」としばしば語られる。ところが東京に住む関西出身者に聞いてみると、かなりの人が「普通に食べる」と話す。
実際のところはどうなのだろう?
そこで2014年7月24日から8月25日までの約1カ月間、「納豆、嫌いですか?」というテーマでアンケートを実施したところ、全国から1532人に投票いただいた。
納豆に否定的な日本人は約4分の1
6割以上の人が「大好き」または「好き」と回答した一方で、「あんまり好きじゃない」あるいは「大嫌い」に投票した人も約25%存在することが判明した。
地方ごとの傾向をざっと見ると、東日本での支持が高い。投票数が極端に少ない地域もあったが、岩手・山形・福島・新潟・鳥取の5県は「あんまり」と「大嫌い」に投票した読者は1人もいなかった。
北陸は富山と石川、東海は静岡と愛知まではそれぞれ好き派が過半数を占める。ところが、それより西に位置する福井・岐阜・三重になると、嫌い派の割合が徐々に増えてくる。
意外なことに、関西は滋賀・京都・兵庫・和歌山の4府県で「大好き」または「好き」と答えた人が50%を超えた。
関西人向けの納豆が発売されていることや、京阪神に東日本出身の人も多く住んでいることが影響しているのだろうか。
広島を除く中国・四国地方は、「大嫌いでもないけど、大好きでもない」という傾向にある。
反対に長崎を除く九州地方は、「普通」「あんまり好きじゃない」に入れる人は少なく、好き嫌いが割とはっきりしている。
納豆王国・茨城と福島、どっちが「好き」多かった?
次に都道府県別に傾向を見てみる。
納豆の生産地としてあまりにも有名な茨城。「大好き」と「好き」を合計すると8割を超えるけれども、「大嫌い」の得票率が5.9%いた。
納豆の消費量が最も高い県は茨城ではなく福島だ。今回のアンケートでは全体で12票しか集まらなかったが、「あんまり」または「大嫌い」に投票した人はいなかった。
独特の食文化で知られる愛知は「大好き」の得票率がやや低かったものの、それ以外は全国平均に比較的近い。
抵抗感薄い京都人、嫌い派強い兵庫人
気になる関西の結果だが、京都は「大好き」と「好き」の合計得票率が54.6%だった。これまで取り上げた県の中では「普通」の占める割合が高く18.2%に達する。
その京都と比べて「大嫌い」の得票率が高いのが大阪だ。「大好き」+「好き」の合計得票率が43.3%。一方で「あんまり」+「大嫌い」は41.3%。両勢力は拮抗しているといって過言ではない。
洋食文化が早くから広まった兵庫。朝はパン食という家庭も多いと聞く。その影響かどうかは不明だが、京都や大阪よりも「大嫌い」の得票率は高い。もっとも、「好き」と「大好き」の合計は51.8%に達する。好き嫌いがはっきりしているということか......。
西日本の結果は?
広島は好き嫌いが分かれた県の1つだ。「好き」と「大嫌い」が同率の33.3%で、「大好き」も22.2%いる。「あんまり」は1票も入らず、「普通」も11.1%にとどまった。
四国地方の香川は、全国で唯一「普通」が最多得票率だった。極端な好き嫌いは少ない土地柄なのかもしれない。
最後は福岡。「あんまり」が0票な点を除くと全国平均より若干「好き」派が多い。福岡市内には24年前から納豆創作料理を出す「博多フードパーク納豆家粘ランド」という店がある。また隣県の熊本では昔から納豆が普及していたという。
投票は既に締め切ったが、「こんな設問でアンケートを実施してほしい」というご意見などあったら、下記のコメント欄に投稿してほしい。
※こんな調査も実施中。
・冷奴は「からし派」それとも「しょうが派」?
・犬と猫、どちらが好きですか?
・運転マナーが一番悪い県はどこだと思いますか?
・カレーに生卵やソースはあり?