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県民百貨店閉店に熊本人ショック! 「屋上で遊んだっけ...」

Jタウンネット編集部

Jタウンネット編集部

2014.08.13 19:11
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熊本市中央区にあるバスターミナル「熊本交通センター」は、1日の平均発着回数が約5700と日本最大級の本数を誇る。1967年までは県庁のあった場所でもある。
その交通センターに直結する「県民百貨店」が、2015年2月末をもって廃業することが決まった。

県民百貨店(Motoki-jjさん撮影、Wikimedia Commonsより)
県民百貨店(Motoki-jjさん撮影、Wikimedia Commonsより)

県民百貨店の前身は1973年にオープンした「岩田屋伊勢丹」で、1993年に「熊本岩田屋」、2003年に「くまもと阪神」、2011年に「県民百貨店」と屋号は変遷した。現在は地元資本のバックアップを受けている。

熊本の百貨店は鶴屋の1人勝ちで、東京や大阪の大手も一目置く存在だ。また若者向けのファッションビルはパルコがある(最近はやや影が薄いが)。他の都市と比べてアーケード街は頑張っているけれども、県民百貨店は少々離れた場所にある。

九州は全国屈指のバス王国だ。市のはずれにある熊本駅より交通センターの人出は多い。直結する県民百貨店には大きな強みだったが、一方で熊本は道路が発達しており、マイカーの利用率が高い。ファミリー層の買物客は郊外のショッピングモールに奪われ、県民百貨店は厳しい経営が続いていた。

再開発後にできる新施設への入居を目指していたが...

閉店の直接の引き金は百貨店を含む周辺地区の再開発だ。市が「くまもとの顔」「街の大広間」「100年の大計」と位置付ける壮大な計画で、商業施設・バスターミナル・ホテル・イベントホール・住宅が一体となった施設が跡地に建つ。
同じく改造が進む熊本駅周辺と商業の中心地をつなぐ拠点とすることで、政令指定都市にふさわしい機能を備えようという市の狙いが垣間見える。

桜町・花畑周辺地区再開発の完成予想図(市ウェブサイトより)
桜町・花畑周辺地区再開発の完成予想図(市ウェブサイトより)

県民百貨店は新設への入居を目指したが諸々の条件が折り合わなかった。移転先も見当たらなかったことから、営業継続を断念した。

百貨店では現在、ONE PIECE公式グッズショップの出張店やくまモングッズ販売会などが開かれている。地元に根差した運営で経営継続を目指していて、応援する市民も少なくなかった。ツイッターには閉店を惜しむ声が相次いで寄せられている。

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