偽ふなっしー(2万6800円)を売りさばく、中国の怪しい通販サイトを発見!
2014年6月9日、プロ野球交流戦・広島-オリックス4回戦が行われた広島県呉市二河球場で、7回裏が始まる前、3塁側観客席に「くれっしー」の名札を付けた偽ふなっしーが現れ、スポーツ紙なども報じる話題となった。
くれっしー現る??
#carp pic.twitter.com/g52CNMuvIG
— MORISON☆マツダSM16勝鯉9敗 (@Morison3) 2014, 6月 9
パッと見は本物に似てなくもないが、ディテールの甘さが目立つ作り。実はこの着ぐるみ、中国湖南省にある企業が製造・販売している製品とよく似ているのだ。
「なっしーちゃん、日本のイベントで素敵だよ!」
同社のウェブサイトにアクセスすると、トップページの上部は4枚の画像がふわっと切り替わるデザインになっている。そのうちの1枚はディ●ニーのキャラで、残り3枚は日本のご当地キャラだ。あぁ、偽ふなっしーの姿も......。
「おい、『なっしーちゃん』って誰だよっ!」と怪しい日本語にツッコミつつ画像をクリックすると、商品詳細ページにジャンプした。なお、ブラウザのエンコードはUnicodeにしないと文字化けする。
似てはいるけどいろいろ薄っぺらい
商品説明は次のように書かれている。
頭、体、手、足に分かれている ●箱入50×50×45cm ●重量5kg ●中国製 ●素材フリース(ポリエステル100%) ● 頭部内側に扇風機が付いた
価格は2万6800円。サイズはS・M・L・XL・XXL・XXXL・XXXXLの7種類あり、購入数に応じて割引もしている。
カスタマーレビューには、多くの購入者・購入検討者からのコメントが寄せられている。2013年の10~11月ごろから販売を開始した模様で、「日本に配送」といった記述が目立つことから、利用者の多くは日本在住者と見られる。
YouTubeには偽ふなっしーの動画もアップされている。ご覧になれば分かるが、いろんな意味で薄っぺらい。
Funassyi Mascot Costume-Yellow Pear Adult Mascot Dance(YouTubeより)
説明文も、
「フナッシーの着ぐるみが良く頑張っていますね!素晴らしいわよ!」
「弊社はね可愛いふなっしーから着ぐるみを作製することになりました。ふなっしー着ぐるみ イベントは活動で使用するなら、絶対完璧ですわね!」
「値段がお客様の重要の考えなんです!品質といえばね、値段がふさわしいですね!」
などなどいろいろおかしい。
くまモンやぐんまちゃんも販売...?
Jタウンネットは6月2日付の記事(全国に「偽ふなっしー」出没中! 同時刻に4か所で目撃されていた)で、長野県諏訪市のイエローハットに偽ふなっしーが出演したことを報じたが、これもよく似ている。もしや......。
本物のふなっしーは10日、都内で開催された新曲「ふなっしーの買い物わっしょい!」発表会に登場した際、「公の場に出て、人を騒がすようなことをして警察のご厄介になるのはアウトと思うなっしー」と発言している。個人的に楽しむコスプレには理解を示しているが、通販で大々的に売りさばくとなれば話は違ってくるだろう。
トップページのスライドショー画像には、さのまるやぐんまちゃん、くまモン、ひこにゃんといった人気ご当地キャラの写真もあるが、商品詳細ページは現在削除されている。一方でドラえもんやアンパンマン、ディ●ニーキャラの着ぐるみページは現存している。何故か「東京五輪のマスコット」を自称するやたら足の長いドラえもんを初め、なんとも際どいクオリティだ。もちろんちゃんと許可を取っている可能性は否定できないが、もし無許可だとすれば、ふなっしーどころではない巨大な相手を敵に回すことになりそうだが......。