「痴漢撲滅」ポスターのレトロ漫画風キャラが今年もカワイイ
首都圏の鉄道を利用している方は、こんなポスターを見たことがあるかもしれない。
関東の鉄道各社が警察と連携して行っている「痴漢撲滅キャンペーン」の一環として張り出されているもので、下は昨2013年から、上のものはこの6月から新たに登場した。
(関連記事)
愛知県警の痴漢撲滅ポスターが「痴漢したくなる」「逆効果」と話題に
昨年の劇画風も話題になった
見ての通り、ともに漫画風のコマ割りで痴漢撲滅の重要性を啓発しているのだが、特徴的なのはその絵柄だ。漫画タッチのポスター自体はそう珍しくもないが、なにしろ画風がやたら古い。昨年登場したときには、そのインパクトがかなり話題になった。
最初のコマの少女の目をどアップにしてみた。キラッキラに星が浮かんでいる。
周りの乗客たちもとにかく濃い。女の方はとにかくサングラスがデカいし、男の方は「犯罪だ!」と叫んでいる暇があったら取り押さえろよ!と言いたくなるガタイの良さだ。
60年代劇画から80年代ラブコメ風にアップデート
さて、そんな暑苦しい60~70年代風劇画タッチから一転、今年のポスターはガラリと画風を変えてきた。
違いは女性キャラを見れば一目瞭然だ。いかにも苦難に耐える悲劇のヒロイン、といった趣だった去年から、日常の世界で主人公とドタバタ劇を演じていそうな80年代風ラブコメヒロインへと、なんと一気に10年もアップデートしている。それでもまだ「古い」が。
車掌も昨年の熱血教師風キャラから、少しおっちょこちょいそうな新人にバトンタッチ、さらにクール系の女性車掌まで加わった。漫画なら、この車掌コンビは紆余曲折の末にいいカップルになりそう。
筆者のお気に入りは、最後のコマで「犯罪よ」とつぶやいている女性キャラだ。結構いい年っぽいが、シンプルな描線なのにどこか色っぽい。
ちなみに気になる作者だが、イラストレーターの師岡とおるさんがウェブサイトで自身の作品だと明かしている。
次回は果たしてあるのか?
それにしても、去年が60~70年代風、今年が80年代風と来たからには、もし次回があれば今度は90年代風に......と早くも期待する声も出ている。
首都圏の鉄道会社が実施している痴漢撲滅キャンペーンのポスターが、今まで70年代風だったのに、6月から80年代風味にアップデートされましたね。るーみっくわーるど的な。
次は、セイバーマリオット風味とかになったら大喜びしますよ!マジで。 pic.twitter.com/n6RlSTeEBZ
— 佐久間 正典 (@suzukigsx1100sl) 2014, 6月 3
キャンペーン実施社の1つJR東日本に尋ねたところ、一連のポスターは「特にシリーズという意識はない」といい、来年がどうなるのかは白紙のようだ。もっとも昨年の好評が、2年連続の漫画風ポスター起用を決めた理由だったとのことなので、今年の反響次第では「第3弾」の可能性もあるかもしれない。