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「萌え寺」了法寺に参詣したら、想像以上にありがたかった

Jタウンネット編集部

Jタウンネット編集部

2014.05.26 17:46
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JR中央線西八王子駅から徒歩8分くらいのところにある了法寺は、美少女キャラのイラストを看板等に用いた「萌え寺」として知られている。

記者も一度は参詣してみたい――と思っていたところ、2014年5月25日、同地で初のコスプレ撮影会が開催されるという情報を入手。さっそく、カメラ片手にお参りに出かけることにした。

写真:すべて編集部が撮影

写真:すべて編集部が撮影

了法寺は1489年に開山された日蓮宗系のお寺で、1590年に現在地へ移転した。徳川家康が関東に移封になったのと同じ年と、立派な歴史を持つ寺院だ。並木の美しい甲州街道に面している。

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入口の右手には...いきなりかわゆいテイストの看板が! キャラ好きの子供が見たら喜びそうだ。大人もだけど。

寺の公式サイトには設置の経緯をまとめた解説が載っている。なんとも和む話じゃないですか~。

皆に知ってもらうためアニメ風看板にしては?という提案に、始め住職はかなりの抵抗があったみたいです。
家族や宗派の人に相談して止めてくれないかと思っていたのですが、誰も止めてくれず、最後に神様にお伺いをたてようと「おみくじ」を引いたところ「大吉」が出てしまい無事設置されました。

右の宝剣を持った女性は「とろ弁天」というキャラクター。八王子七福神の1つで、本堂内に安置されているインド由来の神様「新護弁財天」がベースになっている。

寺のテーマソングにハートの絵馬、なんか安らぐ...

参道を進むと臨時の露店が1カ所。キャラをあしらったTシャツやマグカップ、マグカップ、寺のテーマソング「寺ズッキュン!愛の了法寺!」のCD、テーマソング第2弾「なむ×きゅん」のDVD、そしてキュートなデザインのお守りなどが売られていた。

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PV 了法寺テーマソング「寺ズッキュン!愛の了法寺!」(YouTubeより)

その奥には稲荷神を祀る稲荷堂も。稲荷神は伏見稲荷大社が祀る稲荷大神と豊川稲荷が祀るダキニ天の2種類あるという説があるが、インド的な要素が強いところをみると後者なのだろうか。同一視する考え方もあり、以上の推察は的外れかもしれないけれど。写経中らしき人の姿が見えたので写真は控えた。

露店ではハート型の絵馬も売られていた。百日紅(さるすべり)の古木の周囲には奉納された絵馬がぶら下がっていた。

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露店の横に止まっていたのは痛車。寺所有なのか、檀家あるいは熱心な参拝者のものなのか、はっきりしたことは不明。今は電車やバスといった公共交通機関の乗り物もアニメキャラでラッピングする時代、寺院の車がラッピングしてもおかしくない。

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とろ弁天様とご対面!

本堂に安置されていた「とろ弁天」はピンクのニーハイだ。他の仏像類は威厳があって正直ちょっと怖そうだけれども、とろ弁天は親しみやすい。しかし、刀を振り下ろされたらただでは済まなそう。怒らせることをしないよう心を改めたい。

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午前中はフリー撮影会で、本堂や境内、稲荷、痛車で自由に撮影することが許された。13時から希望者に対して住職が御祈願。
コスプレショーの会場は本堂で、14時と15時の2回開催された。カメラマンの参加者は12名程度いただろうか。

お気に入りの衣装をまとった約13名のコスプレイヤーが、堂内で決めのポーズを披露する。巫女やセーラームーンの格好をした人もいたけれど、男装の女性が多い印象だ。

本堂の内部は黄金の装飾がキラキラと輝くけれども、基本的には暗い空間。被写体であるコスプレイヤーの持ち時間は1人当り2分程度ということもあって、結構あわただしい。日頃明るい場所でしか撮影したことがないカメラ初心者にとっていい経験になった。

結構な枚数の写真を撮ったけれども、肖像権があるので掲載は見合わせることにした(個人的なお宝にするというツッコミは受け付けません)。

コスプレショーの様子をまとめた動画がYouTubeにアップされているので、そちらをご覧いただきたい。

了法寺のお寺の本堂でコスプレショー(YouTubeより)

「お寺でコスプレなんて......!」と眉をひそめる人もいるかもしれないが、日本では古来、さまざまな芸能が寺社を舞台に演じられてきた歴史がある。それが後世、能などの古典文化にまで成長し、あるいは信仰のきっかけにもなってきたわけで、そう考えればこの催しも、実に日本らしい姿といえるのかもしれない。

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