石川県民よりも「カレー好き」なヤツらって存在するの?
日本人にとっての国民食の1つ「カレーライス」。土地を問わず食べられているが、そんな中でも日本一、カレーが好きな都道府県とはどこだろうか。
さまざまな主張はあるだろうが、その有力候補の1つが石川県だ。
2014年2月25日にNTTタウンページが発表した「『カレーハウス』の都道府県分布と『カレールウ』支出ランキング」によれば、カレー専門店(=カレーハウス)は、全国で3115件がタウンページのデータベースに登録されている。
その人口10万人当たりの件数を都道府県別にみてみると、1位が石川県の6.62件だった。以下、北海道が5.09件、東京都が3.77件と続く。上位3都道県の順位は2008年から変わっていない。
ちなみに、人口1万人当たりの飲食店数は東京都が2位で、北海道が9位、そして石川県が12位となっている。全ての飲食店の中でカレーハウスの占める割合が、石川県は特に高いことがうかがえる。
なお総務省による家計調査(2010~12年平均)でも、金沢市のカレールウへの支出額は全国の主要都市中4番目に高い。石川県が日本トップクラスの「カレー先進地域」であることは間違いないだろう。
金沢カレーが日本を制覇する日は近い?
石川県のカレーといえば、ご当地フードとして有名になった「金沢カレー」が有名だ。
特徴は、黒くて濃厚なドロッとしたルーが白いご飯の上にたっぷりかかっていて、その上にソースのかかった「カツ」が乗っていて、付け合せに「キャベツの千切り」があることだろう。食器も他のご当地カレーとはちょっと変わっていて、ステンレスの皿と先割れスプーンが用いられる。
県内のカレーチェーン分布は群雄割拠の様相を示しているけれども、2大勢力といえるのが、県内に16店舗を構える「カレーのチャンピオン」(通称「チャンカレ」)と、13店舗を展開する「ゴーゴーカレー」だ。元巨人の松井秀喜さんが高校時代に通っていた「カレーの市民アルバ」や、老舗の「カレーハウス・ターバン」、金沢カレーの源流を自称する「インデアンカレー」も根強い人気がある。
石川県の人口約115万人。決して広くはない商圏の中で競い合ってきただけあって、その味は他県民にも受けられている。なかでもゴーゴーカレーはいち早く首都圏に店舗展開し、いまでは石川よりもその数は多い。海外にも支店を構える。
2月12日付けのJタウンネットの記事で紹介した「8番らーめん」も石川県発祥。「値段の割にボリュームがあり、安い」――これが全国で受け入られている秘訣かもしれない。