新潟人が「納豆に砂糖をたっぷり入れる」のには理由があった
47都道府県の謎を解明するバラエティ番組「珍日本セキララMAP」(フジテレビ系)。2013年12月27日の放送では「納豆に砂糖をかける県別ランキング」を取り上げていた。
番組が引用した日経電子版の「食べ物新奇行」によると、新潟県人の25・9%が納豆に砂糖を入れるという。北海道も22.2%、山形と沖縄が16.7%と続く。
その実態を確かめるべく、番組スタッフが新潟・南魚沼市のある3世代家庭を取材したところ、驚きの食卓風景が映し出された。
納豆の上に砂糖をスプーンで3杯かけ、さらに醤油を混ぜてかき混ぜる。通常よりも粘り気が出て、納豆臭さはちょっとなくなった。もはや納豆とはいえないのではと思いきや、
「ちょっと甘みが足らないくらい」
「めっちゃ美味しい!」
当たり前でしょと言いたげな表情で、何の躊躇もなく納豆を平らげる。
カレー、ナポリタンにも大量投入
ほかのメニューでも、砂糖を大量に使う。茶わん蒸しにも大量の砂糖を投入し、しかも具はなし。もはやプリンだが、主婦は茶碗蒸しと言い張る。試食した番組スタッフは「ちょっとしょっぱいプリン」と感想を漏らした。食卓に並ぶなめこおろし、そうめん、混ぜごはんも砂糖入りだった。
番組スタッフが街頭インタビューを行ったところ、カレー、ナポリタン、漬物に入れるという人がいた。若い女性は次のように言い切った。
「料理するときは、砂糖がなきゃダメ!」
新潟県人が砂糖を大量に使用する理由について、全国納豆協同組合の専務理事・松永進さんは次のように解説した。
「大豆の発酵が未熟な時代は、納豆の糸引きがあまりよくなかった。砂糖を入れることによって糸引きがよくなり、口当たりが滑らかになることによって納豆がおいしく食べられる」
寒い地方では大豆の発酵が遅くなる。北海道、東北に砂糖派が多いのはそういう理由か。
なお、放送を見た人からはネットに「オレはダメ」という書き込みがあったが、編集部で食べてみたところ、予想以上においしいという感想があがった。ある部員は「天ぷらにソース」以来のヒットといい、これからは家庭でもやってみたいと言っていた。