長期にわたってオンエアされることが多いローカルCMだが、その中でもトップクラスなのが本作だろう。 「そうさそうだよ♪ 世っ界は友達~♪」 このフレーズ、地域を問わず聞いたことがある人は多いはず。そう、兵庫県の老舗育毛剤メーカー「加美乃素本舗」のCMだ。 一見、髪とは関係なさそうな海外の映像 軽快なメロディーをバックに次々と映し出されるのは、西欧と見られる海外の街並み。歴史を感じさせる建築、明るい日の差す公園、鳩と戯れる女性と幼い少女、花屋の店先――初見では「え......何のCM?」と思うだろう。 最後の5秒ほどでようやく、同社の商品「加美乃素A」を手にした女性が登場し、「そうさそうだよ♪ 加美乃素A~♪」との歌声とともに、 「世界に伸びる 加美乃素」 の文字が大写しになる。特にラストの「エ~♪」というロングトーンは、インパクト抜群だ。 「強力 加美乃素A」。パッケージなどもCM当時とほとんど変わっていない(公式オンラインショップより) 現在はサンテレビでしか見られない いかにもレトロな雰囲気のこのCM、作られたのは1970年代といわれている。作曲者の津野陽二さん(今人気のバンド「赤い公園」の津野米咲さんの祖父)が自らYouTubeに投稿した動画によれば、歌っているのは歌手の黒沢裕一さんだという。 かつては全国区でオンエアされており、単なる「懐かしのCM」として認識している人も多いだろう。ところが、なんと現在もこのCMはそのまま、地元・兵庫県のサンテレビでは放映され続けている。少なく見積もっても30年以上のロングランだ。 このCMについての情報を投稿してくれた読者の方も、 「日曜日の朝に流れていた記憶があり、幼い頃の私は『ああ、学校が休みの日だ』と実感していたものです。時は流れ、我が子の代になると平日朝8時前に流れるので、子供にとっては『ああ、これから学校だ』という意識が芽生える音楽でした」 とコメントしている。親子2代にわたる思い出――まさにローカル懐かCMならではの愛され方といえそうだ。