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シノプシス:IC電子設計自動化―高性能、低コスト、市場投入時間の短縮

2022.11.18 10:14

AsiaNet 98789

【台北2022年11月17日PR Newswire】

「AIでAIチップを設計する」ことは実現可能か?

この記事は、FusionMediumのテクノロジーオンラインメディアであるTechOrangeが実施したインタビューに基づいており、許可を得て公開されている:

半導体チップは、明日のエッジコンピューティングにおけるイノベーションを推進するための中核となっている。スマートフォンは、世界が「インテリジェンスの時代」に入った第1段階だった。電子製品への依存度が高まり続ける中、より高性能でコスト効果の高いチップをより短期間で設計する方法は、IC設計者にとり重要な課題となっている。

シノプシス(Synopsys)はS&P 500企業で、IC電子設計自動化(EDA)およびICインターフェースIPのグローバルリーダーとして長い歴史がある。同社は、最高の「Silicon to Software(シリコンからソフトウエア)」ソリューションを提供することに専念している。

▽EDAによってテクノロジーの進化速度が大幅に向上し、チップ内に配置されるトランジスタの数が急増した

知識の簡単かつ急速な拡散により、人間の技術は非常に進化したため、グーテンベルグ印刷機で印刷されていた単語は、デジタルのゼロと1、論理ゲート、および、小さなシリコンチップにこれらの技術を小型化するためのツールとなった。そのツールが電子設計自動化(Electronic Design Automation、EDA)である。

EDAの出現により、テクノロジーの開発速度は大幅に向上した。当時、IC回路はまだ手動で設計されていたが、半導体技術はあらゆる種類の電子機器やシステムで重要な役割を果たしていたとLi氏は指摘した。

Li氏は、1990年代初頭、電話のチップセットには1200万個のトランジスタしかなく、エンジニアがまだ手作業で回路を描いていた当時を回想した。1つのチップの設計を完了するのに1年半を要した。「現在市場に出回っている携帯電話チップのトランジスタ数は12億から20億個で、電話が機能するには各トランジスタ回路が正しく接続する必要があるが、古い設計方法がまだ使用されていた場合、これは事実上不可能だ。EDAはこれを可能にする」

▽EDAの設計には、高性能、低コスト、および市場投入までの時間短縮のニーズを満たす3つのプロセスが含まれる

EDAの最初のステップは回路を記述することであり、2番目のステップでは回路モデルを構築し、動作をシミュレートし、実現可能性を分析し、パフォーマンスを最適化し、最終的に自動化に到達することである。

このプロセスは、現在のAI機械学習アルゴリズムに似ており、大量のデータを収集し、それをニューラルのようなネットワークにシミュレートする。その後、モデルをトレーニングして、システムが推論を行い、行動を予測し、対応するアクションを設計できるようにする。

Li氏は説明を続けた:「AI技術は、仕様、機能および回路設計から、現実世界での検証、ICの製造およびテストに至るまで、IC設計のあらゆる側面において、人間にはできない方法でEDAに応用できる。IC設計の重要指標はPPA(Power(消費電力)、Performance(性能)、Area(面積))である。これは、より少ない電力、より高性能、より多くのトランジスタを同じジオメトリに詰め込むことを意味する。

PPAに加えて、現在は、情報セキュリティーや安定性などのさまざまな考慮事項を含める必要があり、IC設計をますます複雑化させている。

▽「AIでAIチップを設計する」時代の到来

EDAのグローバルリーダーであるシノプシスは、2020年にAI対応のEDAプラットフォームを立ち上げ、台湾の工業技術研究院(Industrial Technology Research Institute、ITRI)と協力してAI Chip Design Lab(AIチップデザインラボ)を設立した。同社はその後、IC設計者が開発タイムラインを短縮するのを支援するために、パブリックAIシステムオンチップ(SoC)を立ち上げた。「従来の設計手法を使い続けると、ソーシャルネットワーキングサイト用のAIアクセラレータの設計を完了するのに、エンジニア100人がかりで3年以上を要することになる。AI SoCを活用した後、台湾のスタートアップチームが要したのはわずか30人のエンジニアで、1年半でプロダクトデザインを完成させた」

台湾経済部工業局(Industrial Development Bureau)のSmart Electronics Industry Promotion Office(スマートエレクトロニクス産業計画推進室、SIPO)によって設立されたAI on Chip Industry Cooperation Strategic Alliance(AIオンチップ産業提携戦略アライアンス)は、グローバル産業の上流と下流のサプライチェーンを結び付け、半導体、AI、およびIoTメーカーが国際的なパートナーシップを確立するのを支援し、台湾のメーカーに、革新的なビジネスチャンスを模索し、国際競争力を強化する機会を提供する。

最後に、Li氏は、インテリジェンスの時代に突入するにつれて、グローバル産業はますますICに大きく依存していると述べた。統計によると、IC設計エンジニアに対する将来の市場の需要は、現在の1000倍になることが示されている。この需要を満たすため、AIは不可欠である。AIでAIチップを設計する時代は到来しており、IC設計者は、明日の産業環境で競争力を維持するために、この傾向に備える必要があると語った。

▽メディア問い合わせ先:

Shine Chiu
shine@fusionmedium.com

(日本語リリース:クライアント提供)

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